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イラストレーターが作っている販促物の紹介(全5話)〜第1話 POP編〜

こんにちは メディカルイラストレーターのロボです。

今回は、メディックメディアのメディカルイラストレーターが作っている販促物についての紹介です。

そもそも販促物とはなんぞやということなんですが、販促物は、正式名称「販売促進物」といいます。読んで字のごとくですが、本やコンテンツを作った際にそれを買ってもらうために、認知度をアップさせたり購買意欲を高めるものをいいます。いわゆる広告ですね。

メディックメディアのイラストレーターは、会社の物作り全般に関わりますので、本の中身も作りますが、本を作ってからの販促物ももちろん作ります。

漫画で見るMIのお仕事参照

メディックメディアで作っている販促物には大きく分けて、以下の5つがあります。

  1. POP(ポップ):本屋で見かけるハガキサイズにオススメポイントが描かれたカード※ちなみにPOPとはpoint of purchaseの略

  2. チラシ/刷込広告:片面か両面に、詳細やポイントが記載された紙/他書籍のページに印刷してもらう広告

  3. パンフレット:情報がまとまった薄い冊子

  4. WEB広告:ホームページのメイン画面におかれたカルーセルと呼ばれる画像やクリックすると別のURLにとぶバナーなど

  5. 動画広告:YouTubeの間に挟まっている動画など

この他、TwitterやInstagram、このnoteのようなSNS活動も販促の一種です。

今回は、1.POPについて、主に私が作ったものを紹介しつつ、制作時のポイントや一般的な作り方などを紹介していこうと思います。

作ったPOP

はい、どーん!

私が作ったものの一部です。

1つを例にとって、完成までの過程を紹介していきます。

『病気がみえる』シリーズ全体の販促POP

これは私が入社して2年目ぐらいの時に作ったものなので、もう7年ぐらい前の大分古いものなのですが、初めてPOPの編集から携わったので、結構印象が強いです。『病気がみえる』(通称:病みえ)シリーズ全体の販促POPということもあり汎用性が高いので、今でも本屋さんに飾られているのを見かけたりもします。見つけたら嬉しいものですね。

はじめに企画あり

病みえシリーズ全体の販促に使えるPOPが欲しい、と営業部から依頼がきてPOPの制作がスタートしました。シリーズの売り上げが好調だったため、更に多くの医療人に認知を広げたい、というのが狙いでした。

担当は私ロボ。初の編集ということもあり、どういった方向性がいいかをとにかくいろいろな人に聞いた記憶があります。

当時のメモには、意識した点がいくつか書いてありました。
●どういう雰囲気のものがいいか
●どういう所におかれるのかを意識する
●インパクトあるキャッチコピーを入れたい

アイデアをラフに起こしてみる

【思いついたアイデア】
白衣の人の手にもっている病みえをアップで見せるイメージ
いろんな医療人のアイコンが病みえをもっているイメージ
病みえにでてくる臓器キャラが盛り上げているイメージなどなど

【考えたキャッチコピー】
「みんな使っている病みえシリーズ」
「初学者から臨床まで使える一冊」
「病棟デビューのお供にどうぞ」
「病棟デビューに使える一冊!」
「医療現場に病みえあり!」
初心者ながらに色々考えてみました。

そこでいくつかラフを描き、営業部や上司に意見をもらいました。

当時のラフ(異なるイメージのものをたくさん出して方向性を探ります)

デザイン面では、『病みえ』に特徴的な「専門的な医学知識をわかりやすく伝えるイラスト」でたくさんのキャラが出てくるし華もある、ということから、臓器キャラクターイラストがわちゃわちゃしている案が、評判がよかったです。
キャッチコピーは、初めて医学を学ぶ人から、現場に出ても使える本であることをアピールできる「初学者から臨床(実際の医療現場)まで使える一冊」がいいんじゃないか、ということに決まりました。

詳細を詰める

POPはA6サイズ(105×148mm)と小さいこともあり、とにかくキャッチコピーを目立たせたい、そこで頭に浮かんだのが、20世紀スタジオのロゴのイメージです。映画の冒頭に出てくるやつです。当時よく映画を見ていたので、イメージが脳裏に焼き付いていたのかもしれません。
Illustrator(ai)の3D機能で文字に立体感をつけ、フレアツールで文字のポイントを光らせました。金色のグラデーション文字がきれいに浮き出るようにまわりを紫色にし、ライトアップのイメージも加えています。

イラストレーター(ai)の3D機能
aiのフレアツール

そのまわりで、臓器のキャラクターが跳びはねたり楽しそうにしていたら、お祭り感あっていいな、と考えて整えていきました。花吹雪も散らしてポジティブなイメージをたくさん詰め込みました。

失敗したなと思っている点

POPって、基本的にこういったPOP立てにつけられることが多いのですが、「病気がみえる」のテキストがバッチリかぶってしまってますね。当時は、必要な文字を空いたスペースに入れて収まりがよければいいかなというぐらいにしか考えておりませんでした。今だったらこういったデザインにはしないかな〜と思いました。
あと、使える一冊、の文字の間隔がちょっと空きすぎかなと思っています。初学者から臨床まで、の上の文と左右の幅を揃えて立方体に近いかたちに落とし込んだらもっとスマートだったかも、なんて思いました。

というわけで、今回はPOPについてのお話でした。
次回はチラシについて紹介したいと思います〜。では!


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