解糖系

この記事では解糖系について。書いていきます。

では、さっそく見ていきましょう。

解糖系はクエン酸回路や電子伝達系と違って細胞質で起こる反応です。
よく知られている内容としては次のようなものがあげられると思います。

・1分子のグルコースから最終的に2分子のピルビン酸が生成される。
・そして、最終的に2個のATPが生成される。

しかし、この2つがどうやって生成されてくるのか反応過程をきちんと言えるでしょうか。

意外と複雑な所ではあるので、まずは全体像を見てみましょう。
全体としてはこんな感じになります。


では、細かく見ていきましょう。

①最初はグルコースがATPが持つリン酸基を持つことでグルコース6リン酸になります。
また、グルコース6リン酸になることで細胞膜を通過できなくなるため細胞質にとどまることになります。

②次にグルコース6リン酸は異性化してフルクトース6リン酸になります。
六炭糖が五炭糖になる反応です。
フルクトース6リン酸になることで次にリン酸がつく反応に備えます。

③そして次の反応で
フルクトース6リン酸はATPの持つリン酸基をもらうことでフルクトース1,6ビスリン酸になります。

ここまでの反応で2個のATPが消費されています。
ATPを作りたいのに消費して大丈夫なのかと思うかもしれません。
大丈夫です。ATP消費を挽回する反応が解糖系には存在しています。

とりあえず続けて反応を見ていきましょう。

④フルクトース1,6ビスリン酸は開裂してジヒドロキシアセトンリン酸、グリセルアルデヒド3リン酸化になります。

☆補足
ジヒドロキシアセトンリン酸とアセトアルデヒド3リン酸は平衡状態にあるのですが、平衡がグリセルアルデヒト3リン酸の方に傾き、グリセルアルデヒドが2分子ある状態になると考えるとグルコース1分子がピルビン酸2分子になるといことを理解しやすくなります。

補足に書いてあるようにグリセルアルデヒド3リン酸は2分子存在していると考えましょう。

ここから2分子分の反応です。そのため、ここから出てくるNADやその後に出てくるADPや1,3ビスホスホグリセリン酸等も2分子になります。
これを踏まえて見ていきましょう。

グリセルアルデヒド3リン酸がエネルギーの生成に用いることができるためジヒドロキシアセトンリン酸は反応せず、グリセルアルデヒド3リン酸が反応していきます。

⑤グリセルアルデヒド3リン酸はNADによって1,3ビスホスホグリセリン酸になります。

⑥次に1,3ビスホスホグリセリン酸は3ホスホグリセリンになるのですが、
覚え方として。。
1,3ビスホスホグリセリン酸はリン酸基を多く持つためADPにリン酸基を与えると考えてみると覚えやすくなると思います。
そして、この時に挽回のATPが2分子生成されます。
やっとここでATPの消費が無くなります。

次は異性化反応で
⑦3ホスホグリセリン酸が2ホスホグリセリン酸になります。

⑧次は
2ホスホグリセリン酸が脱水してホスホエノールピルビン酸になります。

⑨最後にホスホエノールピルビン酸は自身のリン酸基をADPに渡して2個のピルビン酸になります。
この時にまた挽回のATPを生成します。
ここで2ATPを生成します。

⑨→:⑥の反応で①と③のATPの消費分を無くしているため最終的なATP量は2ATPに。ピルビン酸が2個生成されます。

おまけ
グリセルアルデヒド3リン酸から1,3ビスホスホグリセリン酸になる時にでてくるNADHは好気的反応である電子伝達系や嫌気的反応であるピルビン酸から乳酸になる反応の時に使われます。

抑えておきましょう。


今回の記事はここまで。
最後までご覧いただきありがとうございました😊


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