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「原液100%は意味がない」化粧品の真相を解説します

「化粧品の原液100パーセントは意味がない!」
なんて発信を見かけたことありませんか?

化粧品の処方に携わって10年以上になる私ですが
「原液100%って本当に意味あるの?」って質問
100億回くらいされてます。

今日はこの話、本音で語らせてもらいますね。



結論から言うと、
化粧品の「原液100%」は意味がありません。

と言うよりも、
原液100%という「表現」に意味がない、
と言った方が正しいですね。

それは何故か?

実は、化粧品原料(原液)には
大きく分けて2種類あるんですよ。

1つは濃度100%の原料。
もう1つは、原料を水で薄めたプレミックス。


面白いことに、どっちを使っても
「原液」って言えちゃうし、

どっちを入れても「原液100%」
って謳えちゃうんです。


濃度100%の原液は高価なので、
1%入れただけでめちゃくちゃ値段が上がります。

一方、プレミックスは水で薄めてるから比較的安いし、
プチプラ化粧品にも使いやすいわけです。


例えば、水溶性コラーゲンってご存知ですか?
これ、コラーゲンだけじゃなくて水やクエン酸など
複数の成分が入ってるんです。


皆んなが大好きなヒアルロン酸にもプレミックスがあります。

成分名はプロヒアルロニックコンプレックスといって
水、ヒアルロン酸ジメチルシラノール、シラントリオール
などが含まれてます。


ですが!全成分表示を見ても、
私たちには、どれがプレミックスか分かりません。

法律上、成分名で表示するのではなく
一つ一つの成分を表示しなきゃいけないから、
消費者には判断ができないんです。

つまり、水で薄めてるかどうかなんて
全然分からないってこと。


でもね、ここからが本当に大事なお話。

水で薄めてたら意味ないの?効果ないの?
という質問もよくされますが

答えは「No」です。


もちろん濃度100%の原料を多く配合したら
化粧品の効果を感じやすい場合はあります。

でもなにせ原価が高い…
だから濃度100%の原料は微点配合のことが多いです。

(意外と知られていませんが、濃度100%だと
肌への刺激が強すぎる場合もあるんですよね)



逆に、プレミックスの場合は
原価自体が安価なので多めに入れられて、
結果的に効果を感じやすい、
ということもあります。

(水で薄めているから肌刺激を抑えられる
場合もあるんです。)

改めて書いてみると、
化粧品って本当に奥が深いですよね。


とにかくですね
「原液100%」という表現には
惑わされないようにしましょう!


本当に効果のある化粧品選びをしたいなら、
全体の成分をよく見て、自分の肌に合うものを選ぶ
この基準が大切です。

ぜひ、あなたの化粧品選びに役立ててくださいね。

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