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ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー

山田詠美の、ぼくは勉強ができない、を読んだ後なので、山田詠美の代表作ってことで、直木賞受賞作でもあるらしい本作を、読んでみたくなっちゃったので読みました。率直な感想は、エロいっす(笑)。。。

全体の構成としては、短編が8つあって、全く知らなかったんだけど、調べたところによると、それぞれの題が、有名な曲の名前になってるらしい。頭の中でBGMを流して、それぞれ読んで欲しかったのかな。知らなかった(笑)。そして、それぞれの話で出てくる男主人公、または、男恋人は全員、黒人男性(ブラザー)、ということらしい。知らなかった(笑)。まぁ、知らなくても全然読めるんだけどね!印象は変わってたかもだけど、、、

その中でも、特に記憶に残った話は、PRECIOUS PRECIOUSと、最後の、男が女を愛する時、かな。PRECIOUS PRECIOUSに関しては、他の短編とは違った異様な雰囲気が出てたもんね。他の話が、ちゃんと生身の男女が出てきて、現実のやり取りがあって、物語が進んでいくのに対して、この短編では、言わば、若干、ストーカー気味の?、モテない男が1人で暴走しているような?感じが終始しました。結果的には、卒業パーティーで、主人公はヒロインに話しかけることは出来たんですが、そこまでに至る過程では、変態チックな危ういものを感じました。例えば、目線が合ったことも、もちろん、話したこともないのに、主人公の想像の中では、ずっと密かに眺め続けてきた、彼女に関する記憶を組み合わせてできた、自分の思うように動かせる、彼女についてのイメージが完成されてて、それをありありと妄想することで、jerk off(意味は各自で調べるように(笑))するような場面もありました。あれ?記憶当たってるよな| ᐕ)⁾⁾??間違ってたらごめんなさい(笑)。そして、その想像の彼女でも、決して目線は合うことはなかったのです。リアルでは目線が合ったことすらもなかったから!!

山田詠美は、あとがきで、1回1人の男に恋をすれば、原稿用紙30枚の小説は書ける、というふうに言ってました。その相手が全員、黒人男性だったとして、似たような話を彼ら本人から実経験として聞いたのか、はたまた、それらからインスピレーションを得て、小説用にあれこれ話を膨らませて書いたのか、真相は分かりませんが、色んなタイプの方と付き合っていらしてきたんでしょうね。

もう1つは、男が女を愛する時、ですね。ヒロインは、恋人のいる画家。そこに分けいる、美男子(笑)。これまた、純粋型のプレイボーイで、ヒロインを、そのみなぎる自信と、セックスのテクニックでとりこにします。その中毒性から、しきりに体を求める女、拒む男。本来の関係が逆転したかのように見えます。なのに、そこに男の悪気が一切感じられない。だって遊びになっちゃうだろ、愛してるんだ、とのこと。うへぇ(笑)。その調子で、情事のあとにかけつけた、ヒロインの恋人をも、軽くあしらっちゃうんですね。

ヒロインの恋人「そいつはあれが好きなんだ、1回ってのはおかしい。」

男「僕も、セックスは大好きなんですけど、セックスを我慢するのも大好きなんです。」

俺「wwwwwwwwwwww」

いやー、ぶっとんでる(笑)。これなら確かに、大抵の修羅場ならくぐり抜けられそうだわ。悪びれる様子も感じられないし。終いには、あなたのディックは大きいですか、とか、セックスだけが愛し合うことじゃないんだ、とか、言い出すし(笑)。

なんかもう、最後らへんは、一歩引いて見てましたね。もしや、これが筆者の狙いだったりして。生々しい話が、それまで続いてましたからね。最後に、ユーモラスに、口直しのような話を、と思ったのかも??読み終えたあとは、どろりとした感じより、からりとした感触が残ってましたし。何はともあれ、楽しませてもらいましたね。おもしろかった。そして、エロかった(笑)。

次は何を読もうかな!!(≧▽≦U



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