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マイクロ波子宮内膜アブレーション(MEA)にたどり着くまで

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アラフォーの頃から見舞われたつらい更年期の過多月経の体験談から、低侵襲で苦痛や身体への負担が少ない治療法・MEA(マイクロ波子宮内膜アブレーション)へたどり着くまでをまとめていま… もっと読む
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はじめまして

はじめまして。私は現在アラフィフ。アラサーで2人の子どもの出産経験があります。 子どものころから、これといって大きな病気をしたことはなかったのですが、アラフォーを迎えるころから、身体のあちこちに小さな不調を感じるところが出てきました。 それはそうですよね。ピカピカの新車だって、新築のお家だって30年40年使えば、メンテナンスも必要になって当たり前。 でも、どうせメンテナンスするなら、できるだけ快適に、身体の負担や傷にならない方法を選びたいと思いました。痛いのも怖いのも苦

“子宮腫大”って何?~健康診断で初めての指摘

自分の身体の最初の異変を知ったのは、42歳になった8月に受けた健康診断の結果が届いた時でした。 毎年欠かさず受けている健康診断のコメント欄に「婦人科でごくわずかに異常をみとめます」とあり、「子宮腫大」という文字が書かれていました。 その時、深刻な自覚症状というものはまったくといっていいほどありませんでした。 が、かすかな異変・・・というようなものは、今思い返すとありました。 その後、徐々に症状が進行して、最終的に約5年後にMEAを受けることを決断するのですが、生理の時

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恥ずかしい“失敗”vol.1~友人宅のダイニングで・・・

出血量が増えはじめたのを最初に感じたのは確か、子どもが幼稚園を卒園した1~2年後。 卒園児の保護者を対象とした、懇親のハンドメイドイベントがあり、紙細工で在園時の制服を作って、小さな額縁に入れて飾れるものをつくるというものでした。 ママ友と話しながら、3時間ほどのイベントを楽しんだ後、トイレに行くと経血がナプキンから溢れていました。そんな経験は、思春期に数回、あったかなかったか。能天気にも「若返ったのかしら?」くらいにしか、考えていませんでした。 友人宅のイスを汚してし

恥ずかしい”失敗”vol.2~パジャマもシーツも・・・(あるある)

女性の3人に1人は筋腫持ち? 前回のブログで「大変な思いをしている女性はたくさんいるのではないか」と書きましたが、幼稚園のママ友にも、「子宮筋腫の手術をしたの」という人は、何人もいました。 「30代以上の女性の3人に1人は、無症状・無自覚を含めて筋腫を持っている」というくらい、メジャーな病気のようです。 手術をしたママ友は言っていました。「もうね、水道の蛇口をひねったみたいに出血するの。耐えきれなくなって、手術するわ。」 当時の私は、想像もつきませんでしたが、自分の症

恥ずかしい“失敗”vol.3~男子校の学園祭のバザーで・・・

過多月経は女性のQOLを著しく悪化させます 私の場合、痛みや違和感がなかったことで、自分では気づかない間に大出血しているということがありました。それは、正常な生理の出血とは感覚が違っていて、まさに”水道の蛇口をひねるように“一気に大量に出てしまう状態なのです。 わたしのQOLは、徐々に悪化していきました。 男子校の学園祭のバザーの日に事件が・・・

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恥ずかしい”失敗“vol.4~“子宮全摘”を初めて真剣に考えた、松田聖子のJAZZLIVEの夜

2018年1月某日。その日は道に薄氷が張るような寒い日でした。私はお気に入りの白いコートを着て、大阪・淀屋橋のフェスティバルホールに向かっていました。 楽しみにしていた松田聖子さんのコンサートの夜。またもや、恥ずかしい”失敗”をしてしまった私は、よほどショックだったのでしょう。当時、この日のことを書き留めていました。 外出するのが怖い・・・仕事への意欲がしぼんでいった 「もう、外出するのが怖い・・・。」子育てがひと段落して、時はアベノミクスで株価が急上昇。「女性活躍」が

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令和の世でも、昭和世代にとって婦人科の話はタブー?

毎月毎月、憂鬱になり仕事をするのが不安に 2018年の頃には、生理を迎えるたびに気分が滅入り、憂鬱になっていました。 2017年に、編集関係の大きなプロジェクトを無事に終え、次の仕事スタートの準備をするべき時期でしたが、「こんな体調では、新たな仕事を入れるのは難しいのではないか」という気持ちになっていました。 そんなある日、仕事関係でとある事務所を訪ねた時、親しい担当者の女性に自分の体調について、あまりにしんどいのでこっそり、相談していたのです。 子宮全摘をした女性が

過多月経の出血はまるでスプラッター映画

当初なかった自覚症状も、2016年頃からじわじわ出てきていました。 動悸・息切れ・眩暈・・・日常生活が苦しくなる 電車に乗り遅れそうになって、ちょっと走っただけで、買い物をしてちょっと重い荷物を持って歩いただけで、動悸が激しくなって苦しく、眩暈がするのです。 高台にある子どもの高校の保護者会に、坂道を30分ほどかけてかつては余裕で歩いて登って行っていましたが、それも辛くてできなくなりました。タクシーで行くようになりました。 まさに、QOLの悪化です。 血色素量も”要

人生の1/3の時間が外出もままならない状態に

「あんな大きな塊が体内から出てくるなんて、なにかとんでもないことが起こっているに違いない」。 健康診断の血液検査の結果が”要治療“まで悪化しており、動悸、息切れ、眩暈といった症状、そしてそれにともなって気分がズンズン落ち込んでゆきました。 終わったらと思ったら、また次の・・・エンドレス生理 出血量の増加だけでなく、生理の期間も10日前後と長くなってきて、やっと終わったと思ったら、またすぐに次の生理がやってくるようになっていました。 「人生の1/3の時間がこんなに不快な

子宮全摘には、メリットもデメリットもあるらしい

「わっはっは」普段から声が大きく、豪放磊落で明るい性格のK先生は、笑い飛ばしてくれました。「あのね、あなたの症状はガンではなくて、貧血だからそんなに心配しなくていいよ。検査でガンが見つかったのならすぐに治療しなくてはいけないけど、貧血ですぐに死んだ人はいないから、大丈夫。このくらいのレバーのような塊が出ることは、ほかの患者さんでもあること。まずは、赤血球の数値が下がってきたから鉄剤のお薬を飲んで、様子を見てみましょうか。」 あなたの場合、子宮全摘はおすすめしない 「そうな

貧血と異食症~カツオブシをむさぼるように

フェロミア(鉄剤)で貧血の改善を かかりつけ医のアドバイスにより、鉄剤のフェロミアを飲んでみることにしました。 フェロミアには副作用があり、吐き気、嘔吐、腹痛、食欲不振などの胃腸症状、さらにごくわずかですが、下痢や便秘などの症状が副作用として出ることがあるそうです。 確か、看護師さんか先生に「食事の最中に飲むと、吐き気が起こりにくくなるみたいですよ」と聞き、食事を半分くらい食べた時点でフェロミアを飲み、また食事を続けるという飲み方をしていました。 幸い、私は吐き気や腹

外出する気力すらなくなり、仕事に前向きな気持ちになれなくなった

気分がふさぎがちになり、身体が動かない 常に身体がだるい、少し動くだけで動悸やふらつき、そして一旦、生理になれば恐ろしくなるくらいの出血・・・、MEAを決断する数か月前はちょうど真冬で寒い時期ということもあり、最低限の家事をこなしつつ部屋にこもって、治療法についてネット検索する日々が続きました。 こんな状態で仕事をするのは相当厳しい 仕事は、それまで続けていた在宅ワークに加え、食品関係の資格を生かした単発の仕事を始めていましたが、出勤回数を増やす気には到底、なれませんで

命にかかわらないだけに家族や仕事が優先になる思考回路

仕事・子育て・介護・・・更年期世代には縛りが多い 「全摘なら、5日間入院か・・・。その間の高校生の子ども2人のお弁当と夫の食事はどうしよう」「彼女は学生時代からスポーツ万能で、めっちゃ体力あったよね。私はそこまで体力ないしなあ・・・術後の痛みが強かったらどうしよう」 大学時代の親友からの全摘体験談を聞いて、心が揺らぎます。 命に係わる病気なら、アレコレ考えずに即オペするのでしょうが、係わらないだけにいろいろ考えてしまいます。 風邪をひいて熱があっても、寝不足でしんどい

ネットサーフィンで「切らない」治療法MEAを見つけた

さまざまな治療法を調べ、検討してみた 貧血で気だるい身体をかかえつつ、ネットサーフィンをする日々。 腹腔鏡下子宮全摘術、腹腔鏡下子宮筋腫核出術、UAE(子宮動脈塞栓術)などなど、いろいろな治療法について、調べてみました。 それぞれの治療法に、メリット・デメリット・その治療法が適応する患者さんがあるようです。 そんなある日、複数の選択肢の中のひとつとして、MEA(子宮内膜マイクロアブレーション)という治療法を見つけました。 子宮内膜が疾患の原因の私にピッタリと思えた