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6月27日(木)メディア日記

 テレビ朝日ホールデイング(HD)は、27日午前、同局のEXタワーで株主総会を開いた。今回、メディアが注目したのは、田中優子前法政大総長と前川喜平元文部科学事務次官が共同代表を務める市民グループ「テレビ輝け!市民ネットワーク」が株主提案をしたことだ。グループが提案した4議案はいずれも否決されたが、同局のいつものシャンシャン大会で終わる株主総会は様変わりの様相を示した。
 4議案は、〇報道番組などに政治権力による事案を調査する第三者委員会の設立。〇20年以上にわたって委員、委員長を務めている見城徹を念頭に番組審議会委員の任期は今後、最長10年とする。〇前川喜平を社外取締役に推薦する――といった内容。いずれも真っ当な提案だが即、否決された。
 同局の株主総会が終了した後、前川喜平、弁護士の阪口徳雄、梓澤和幸、杉浦ひとみの4人が赤坂の貸会議室で2時間にわたって記者会見した。田中優子は姿を見せなかった。記者会見はYouTubeで中継された。総会での冒頭発言したテレ朝側の男性の前川喜平批判は低劣で名誉棄損に当たるほどのひどいものだった。議長の早河会長は発言を制止しなかった。早河議長は「議事進行上、発言は止めるべきものではなかったとしながらも「(男性の発言は)適正なものではなかった」と釈明した。こういう発言が堂々とまかり通る株主総会の素地は、早河会長と気脈を通じている見城徹を20年以上も番審委員長に据えているテレビ朝日の現状なのだろう。ただ、記者会見したグループ側は、来年も同じく株主提案を続けると決意を明らかにした。

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