6月21日(金)メディア日記
都知事選が20日告示され、最終は56人が届け出た。こんなに増えたのは立花孝志党首の政治団体「NHKから国民を守る会」が24人も擁立したのが一因。立花はさらに団体に寄付すれば独自に作成したポスターを張ることができる裏技を悪用して同一のポスターを掲示板で買い占めた。政見放送はMHKと東京MXテレビが担当だが、約10時間超になるという。売名行為のくだらない政見放送を視聴者は観るはめになる。また別の候補者は都内の選挙ポスター掲示板にほぼ全裸の女性の画像とともに「表現の自由への規制はやめろ。」などと書いたポスターを掲示し、警視庁から警告を受けた。
東京新聞がもっとも熱心に候補者掲示板の「売買」を報じているが、他紙は公選法に関わるせいか深追いをしていない。21日のテレビのワイドショーは、正面から取り上げたのは「モーニングショー」(テレビ朝日)だけだった。玉川徹は「公選法を見直すべきだ」と主張した。
一方、新聞に載った小池百合子都知事の経歴欄には堂々と「カイロ大卒業」とある。学歴詐称が事実なら、公職選挙法違反や公文書偽造に問われる可能性がある。今回、側近だった小島弁護士から刑事告訴もされており、仮に当選したとしても今後も学歴詐称問題が蒸し返されるのは確実。
鹿児島県警の捜査情報を漏らした疑いが持たれている前生活安全部長は、国家公務員法(守秘義務)違反の罪で21日起訴された。情報を漏らした動機として「県警の不祥事を野川明輝本部長が隠蔽しようとした」と述べたが、名指しされた本部長は同日の記者会見で「隠蔽した事実はない」と改めて否定した。県警は「捜査は一区切りついた」としたものの疑惑は残ったまま。隠蔽はあったのかなかったのか、情報漏えいではなく公益通報に当たるのか-。真相解明は法廷の場に移る。しかし、野川県警本部長がいくら「隠蔽はしていない」と抗弁しても一連のメディア報道は野川県警本部長に批判的。NHKは同日の「ニュース7 」と「ニュースウオッチ9」でどのテレビメディアよりも詳細に検証した。
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