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7月2日(火)メディア日記

 時事通信によると、三菱重工業が新聞を印刷する輪転機の製造をやめるとこのほど発表した。同社の輪転機の国内シェアは5割を占めるが、技術者の高齢化や部品の調達難などで生産継続は難しいと判断した。国内で新聞発行部数が低迷していることも影響したもようだ。新聞向け輪転機事業は、子会社の三菱重工機械システム(神戸市)が手掛けており、広島県三原市に生産拠点を持つ。配置転換などで従業員の雇用は維持する方針。

 在日文学に新たな地平を開いた作家・梁石日(ヤン・ソギル)が亡くなった。87歳。東京新聞が30日朝刊社会面で大きく報じた。同記事の中の共同通信の森原龍介記者の長文の「評伝」はじっくり読ませた。ヤン・ソギルが朝鮮総連から批判を受けて一時、執筆の場を失ったことなど知らないことが多かった。差別に苦しむ在日朝鮮人には常々関心を持っていたが、筆者が最初に衝撃を受けたのは、酒を飲んでは暴れ、家族を苦しめた父を描いた代表作「血と骨」。同紙の「評伝」は、「血と骨」を、「被抑圧者の負の連鎖を、普遍的な父子の相克の神話に昇華させた」と書き、その理由として、ヤン・ソギルは後年、「オヤジを否定すると同時に、肯定せざるを得なかった」と父子の本質を描いている。

 「AERA dot.」は2日の電子版で「吉村知事か、馬場代表か 日本維新の会の顔、2人に亀裂 『3度目の都構想より3度目の分裂の方が早そう』」と書いた。同記事をまとめると、もともと波長が合わない吉村洋文と馬場伸幸がさらに亀裂が入ったのは、6月に入ってから。馬場代表がネット番組などで、「大阪都構想をやらなければならない」と、これまで住民投票で2回否決されている大阪都構想への3度目の挑戦を表明した。吉村知事は記者会見で、「(馬場)代表の個人的な意見だ」「万博の成功は選挙の公約でもあり、世界的なプロジェクトである万博に注力すべきだというのが僕の考え」と否定的に発言した。

 共同通信は2日、「官房長官が出納管理し使途が公表されない内閣官房報償費(機密費)に関し、2019~22年度の各年度で予算計上された約12億3千万円が全額引き出されていたことが分かった」と報じた。年度内に使わずに国庫へ返納した額は最大で21年度のわずか19万9174円。他の各年度は予算のほぼ全額を使い切っていた。19年4月~24年1月の入金と支出について共同通信が行った情報公開請求で明らかになった。官房長官経験者は選挙応援に使用したケースもあったと証言した。会計検査院の検査を受けるが、支払先などは明らかにされず、国会のチェックも働かない。

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