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3月30日(土)メディア日記

 衆院は29日、故横路孝弘元議長の口述記録をHPで公開した。当日記は25日、共同通信が報じた概要を書いたが、同日公表された衆院HPの口述記録をみるとさらに具体的。質問者が、「西山記者の同僚の政治部の記者の方から渡されたんじゃないかという回顧もありますが」と尋ねると、横路は「いや、それはノーコメントです、誰ということは、まあ、私の友達です。渡してくれた人は、ぽっと渡したら、もうそそくさと帰りましたから。そんな、中身が何かもわからないでもらったんですよ、封筒に入っていましたから」。渡された時期については「その(衆院予算委)質問の直前なんです 。 質問の直前の午後だったと思いますが、電話がかかってきて、そして、これ使っていいよと言われてぽっと渡されたんです」。
 西山は生前、ごく親しい関係者に対して、「入手した公電コピーについて、後輩の記者に何度も内容を説明した」と語っている。横路の「中身がよくわからないまま受け取った」という発言は信じがたい。横路は、質問するまでに入手したコピーをもとに段取りを用意したことは間違いない。
 朝日新聞は29日夕刊1面になんと全面に横路孝弘の沖縄密約に関する部分のオーラルヒストリーを載せた。随分、お手軽、安易な紙面構成だなと思ったが、翌30日の同紙朝刊は、横路の沖縄密約公電については1行もなかった。同紙の夕刊を購読していない読者は沖縄密約の公電部分は何も知らないままだ。

 JR東海は、29日午後に国土交通省で開かれたモニタリング会議で、静岡工区の着工の見通しが立たないことから、東京~名古屋間の2027年開業を「断念する」と表明した。JR東海が2027年の開業断念を明らかにしたのは初めて。 静岡工区の工事は10年かかるとしており、計算上は34年以降の開業になる見通しだ。愛知県や岐阜県の知事はいっせいに「非常に残念」とコメントを発表したが、本音は「遅れの元凶は静岡の川勝平太知事だ!」と言いたいところだろうが、川勝知事に対する個人批判は表向きにはなし。

 ワシントン発時事通信によると、米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)は29日、声明を出し、香港で23日にスパイ行為などを取り締まる「国家安全条例」が施行されたことを受け、香港支局を閉鎖したと発表した。「スタッフと記者の安全に対する懸念」を理由に挙げている。

 自民党の杉田水脈衆院議員は26日付のX(旧ツイッター)投稿で、離婚後の子どもの養育に関する制度の見直しに関し「法案を議論する有識者会議に極左活動家を入れているようでは絶対にダメです。公安の協力を得て、締め出せ」との意見を法務省に伝えたと書き込んだ。法制審議会(法相の諮問機関)の家族法制部会での議論を念頭に、国家権力による言論統制を公然と求めた形だ。 部会を巡っては、離婚後の共同親権導入の是非で推進派委員と慎重派委員が対立し、意見集約に難航した経緯がある。一部保守層の間には、慎重派を「極左」と呼んで非難する向きがある。杉田氏には投稿を通じ、こうした層の歓心を買う狙いがあるとみられる。

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