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8月21日(水)メディア日記

 東京新聞は21日朝刊の「こちら特報部」で、朝鮮半島出身者ら183人が生き埋めになった山口県宇部市の海底炭鉱「長正(ちょうせい)炭鉱」の知られざる実態を詳細に報じた。NHKも23日の朝ニュースで特集した。
 長生炭鉱は事故まで十数回にわたり、日本統治下の朝鮮半島から1000人を超える労働者が駆り出された。宇部市史によると、「この炭鉱は坑道が浅く、危険な海底炭鉱として知られていた」という。事故が起きたのは1942年2月3日。海底坑道の天盤が崩れ、坑内にいた136人の朝鮮出身者、47人の日本人が生き埋めになった。作業員を残したまま坑口は閉じられ、82年たった今の今まで一度も開けられていない。
 この事故について日本政府を筆頭に公的機関はまったく動いてこなかった。朝鮮半島出身の軍人・軍属の遺骨9200柱を返還したのとは対照的。日本の植民地時代には朝鮮半島から70万人超の労働者が動員されている。日本国民は朝鮮半島出身者の強制労働の実態をもっと知る必要がある。保守勢力は日本の恥部と思うのかいつまでも隠したがる。関東大震災時に逆殺された半島出身者に慰霊のメッセージを拒否する小池都知事の対応も同根に見える。過去を見ずみに未来志向など云々することはありえない。 

 小泉進次郎は自民党総裁選出馬をまだ表明していないが、メディアはすでに小泉進次郎当確のような報道ぶりだ。21日の朝刊は、読売と産経が1面トップに「小泉氏、総裁選出馬へ」と大見出し。朝日も日経も1面扱い。21日発売の「週刊現代」は「小泉進次郎、総理になる」と特集。総選挙になれば小泉進次郎首相が有利という自民党議員の心理が小泉進次郎優勢の背景なのだろう。
 立憲民主党の枝野幸男は21日午後、国会内で記者会見し、党代表選(9月7日告示、23日投票)への立候補を正式に表明した。共産党との関係を問われ、全国一律での野党連携に否定的な考えを示した。改憲や原発続行を主張する日本維新の会や国民民主党の連携を否定しなかった。

 韓国系の民族学校を前身とする日本の京都国際高校が21日、全国高校野球選手権大会の準決勝で青森山田高校に3―2で勝利し、春夏通じて初の甲子園決勝進出を果たした。韓国聯合ニュースによると、京都国際の白承桓(ペク・スンファン)校長は、取材に対し「夢に見た決勝まで進むことができて本当にうれしく、生徒たちが誇らしい」として「日本の同胞の方々に感動を与えることができてうれしく思う」と述べた。試合後には、選手たちが「東の海を渡りし 大和の地は 偉大な祖先 古の夢の場所」と韓国語で校歌を歌う姿がNHKで生中継された。
 聯合ニュースによると、京都国際中学高等学校は、生徒数約160人の小規模校。生徒の65%が日本人で、韓国系は30%。47年に京都朝鮮中学として開校し、58年に韓国政府の認可を受けた。2003年には日本の学校教育法上の「1条校」に認可され、翌年に現校名で開校した。

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