5月21日(日)メディア日記

 岸田首相は夫人を伴って21日朝7時半、韓国の尹錫悦大統領と平和記念公園内にある韓国人原爆犠牲者慰霊碑に夫人とともに献花した。日韓両首脳がそろって慰霊碑を訪れるのは初めて。広島で被爆した朝鮮半島出身者は数万人規模と言われるが、いまだに詳細な実態は明らかではない。なぜこんなに多くの半島出身者が広島にいたのか、これを解明するためには、やはり、きれい事だけのつじつま合わせの日韓の歴史認識ではなく、真の歴史認識の道筋をつけるしかない。その意味でも今回の両首脳の韓国人慰霊碑訪問は、未来志向をうたう日韓関係を象徴する歴史的シーンとして記録された。NHKが全中継をしたことを評価。

 ゼレンスキー大統領は21日午前、広島市で開催されている主要7カ国首脳会議(G7サミット)に出席した。G7首脳がそろってゼレンスキー氏と対面で会うのは初めて。この日はウクライナ問題に関するG7首脳との討議に加え、インド、ブラジル、豪州など招待国も加わったセッションにも参加した。 討議に先立ち、G7首脳とゼレンスキー氏は記念撮影に臨み、笑顔で会話を交わす場面が見られた。

 広島サミット閉会後の​21日夕、議長国の岸田首相の記者会見が生中継で放送された。記者会見は30分間と予定されていたが、岸田首相は冒頭から約23分にわたって発言、続いて記者からの質問時間となり、四方敬之内閣広報官が時事通信とNHK広島放送局の記者、海外メディアの記者2名の計4名を指名した。いずれの記者からの質問に対しても、岸田首相は手元の紙を読み上げるだけ。明らかに事前に記者からの質問を集めて用意された答えを読むといういつもの内閣記者会の茶番会見に見えた。

 その後、岸田文雄首相が会見を終えて演台から離れようとした際、男性記者から「総理、逃げるんですか」と声が上がり、核廃絶問題について追加の質疑を求める声が上がった。首相は再び演台に戻り、約3分間質問に答えた。すでにこの時、会見時間は10分以上超過していた。声をあげたのは、昨年7月スタートしたニュースチャンネル「Arc Times」の尾形聡彦。尾形はこれまで日本の記者会見の在り方にたびたび疑義を呈してきた。当然、ネットでは追加質問した記者に対する大量のバッシングが投稿された。

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