見出し画像

第5回 月刊地域医学7月号が発刊になりました!

◆インタビュー

7月号のインタビューには、岐阜県郡上市の県北西部地域医療センター国保白鳥病院の廣瀬英生先生が登場です。廣瀬先生は、岐阜県の地域医療のメッカと言われる国保和良診療所で地域医療の面白さを知り、和良のヘルスプロモーションに取り組んできました。
自治医大教授に就任された後藤忠雄先生のあとを継いで、この4月から県北西部医療センター国保白鳥病院の病院長に就かれました。県北西部地域医療センターは、医療資源が必ずしも十分でない県北西部地域において、郡上市、高山市、白川村の2市1村が基礎自治体の枠組みを超えて、白鳥病院を基幹医療機関として複数の診療所がネットワークを組んで地域の医療を支えていこうという仕組みです。さて、ここで今後廣瀬先生が今後どんな活動を展開されるか、大いに期待したいですね!廣瀬先生のインタビュー、ご一読ください。

廣瀬先生のインタビューを見る

表紙の写真は「和良おこし協議会」の方が提供してくださいました。
ありがとうございました!

◆特集

7月号の特集は、インタビューに登場した廣瀬英生先生(県北西部地域医療センター 国保白鳥病院 病院長)が企画した「いろいろな場合での終末期ケア」です。

特集内容
●エディトリアル/廣瀬英生先生
●腎不全に対する終末期ケア/土屋邦洋先生                    
●心不全に対する終末期ケア/小栗光俊先生                
●呼吸不全(呼吸困難)に対する終末期ケア/永井崇之先生             
●消化器癌に対する終末期ケア/早川史広先生                     
●独居・高齢世帯に対する終末期ケア/花戸貴司先生     
●施設における終末期ケア/田畑好基先生                  

廣瀬先生は下記のような趣旨でこの企画を考えました。                       
「令和5年度には過去最多である死亡数159万人と多死社会を迎える中、いわゆる超高齢者や終末期の患者に対して、どこまで積極的な治療を行うか。苦痛なく最期を看取るかは医療全体の問題として重要である。ただ,死の前にはなんらかの死に至る原因疾患(心不全,腎不全,呼吸不全,悪性腫瘍など)を通過する場合が通常であり、それぞれの疾患,病状,社会的背景に対して、どこまで治療すべきかということに関して多くの臨床医が困っていることと思われる。また、施設,在宅といった看取りの場所によっても対応方法は変わっていくと考えられる。
一方で、医学の発展に伴いさまざまな治療が登場し、積極的な治療、侵襲的な治療を行うことにより、いわゆる“延命”を果たすことも一部では可能になってきた。こういった選択肢があることは喜ばしい反面、さらに臨床医を悩ませることとなる。また、こういった積極的な医療はしばしば高額になる傾向にあり、医療費をはじめとした社会保障費の逼迫も考慮するといわゆる高齢者に、過度の治療は慎み,本人の苦痛を最小限にしつつ、過度な医療を避けることが肝心である」。

特集のどの項目も地域医療で先生方が経験されるケースだと思います。ぜひお役立ていただければと思います。

企画の廣瀬編集委員のコメント


◆連載

石川雅彦先生の「Let’s Try医療安全」。第129回は「“エスカレーターの利用”に関わる事例発生を未然防止する!-事例の発生状況の“見える化”から検討する今後の取り組み-」です。

義務年限で地域に赴任する自治医大卒業生が地域医療の毎日を綴る「全国の地域からリレーでつなぐ-私の地域医療」。今号は兵庫県の長谷川貴也先生、大阪府の米田智樹先生が登場しています。

◆お知らせ

2024年6月29日(土)、30日(日)に第17回 へき地・地域医療学会が開催されます。
今回のテーマは「豊かなる地域医療 ~患者も 地域も 医療者も~」。
大会長は小田和弘先生(伊豆今井浜病院 名誉院長)、実行委員長は川合耕治先生(伊東市民病院 管理者)が務めます。

プログラム

6月29日(土)
13:30 ~ 14:10 開会宣言 大会長講演「もっともっと ずっとずっと へき地医療」
14:10 ~ 15:40 髙久賞候補演題発表
14:20 ~ 15:40 患者さんのための医療とは何か?
15:50 ~ 17:10 令和6年能登半島地震:被災地の今と地域医療の未来
15:50 ~ 17:10 総合診療医のキャリアパス
17:20 ~ 18:20 医師の働き方改革で,地域医療はもっと魅力的になる
17:20 ~ 18:20 一般演題発表
17:20 ~ 18:20 オレゴン健康科学大学 特別講演
18:30 ~ 18:45 理事長講演
18:45 ~ 20:45 表彰式・交流会

●6月30日(日
9:00 ~ 10:00 地域医療におけるWell-being
9:00 ~ 10:00 待ったなし?! 医療の再編・ダウンサイジングの事例から今後のへき地・地域医療を考える
10:10 ~ 11:10 招聘講演 「へき地は医者をステキにする」 奥野正孝
11:10 ~ 12:40 メインシンポジウム 「豊かなる地域医療 ~患者も 地域も 医療者も~」 中村伸一・吉村学・苅尾七臣

地域医療に少しでも興味がある方は、ぜひ特設ホームページをご確認ください。
第17回へき地・地域医療学会 | 豊かなる地域医療 ~患者も 地域も 医療者も~

◆バックナンバーの閲覧

月刊地域医学は、J-STAGEにてバックナンバーが閲覧できます。
「科学・技術情報発信・流通総合システム」(J-STAGE)は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が運営する電子ジャーナルプラットフォームです。
月刊地域医学を検索するには下記アドレスにアクセスしてください。


月刊地域医学は毎月10日発行。定期購読のほか、直接販売、amazonや書店でも販売しています。
制作・問い合わせ先:月刊地域医学編集室 chiiki-igaku@medcs.jp


いいなと思ったら応援しよう!