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【読書】大治朋子(著)『人を動かすナラティブ』を読了。

大治朋子(著)『人を動かすナラティブ』という本を読了しました。
「ナラティブ(narrativ)」という言葉は、日本語では「物語」と訳すことが多いのですが、他にも広い意味があります。
その「ナラティブ」というものが、人間社会に様々な影響を与えているということが、この本を読むことによって理解が深まります。

私はこの本を、高円寺にある「蟹ブックス」さんという本屋さんで出会い、手に取って購入し、読むことができました。「蟹ブックス」さんの本棚に置かれていたのものを、私自身の意志で手に取って購入した本なので、インターネットのアルゴリズムの影響は受けていません。本屋さんに行って本を買うということは、そういうことなのです。1冊の本を手に取って読むまでの、「物語」がそこに生まれるわけです。

高円寺のとあるビルの2階にある、書店としては全く目立たない「蟹ブックス」さんを、横浜に住んでいる私がどうやって知ることができたのか、全く記憶に残っていません。恐らく、東京都内の書店を検索しているうちに、アルゴリズムが巡り合わせてくれたのだと思います。インターネットの利用が当たり前になった現代社会では、アルゴリズムの影響を受けずに生きていくことは、不可能なことのようです。もしそのアルゴリズムが、誰かの意図によって操作せれているとなると、それは大きな問題です。選挙権を持った国民が、操作されたアルゴリズムによって、国の方向性を変えてしまうことも可能です。実際に某国の選挙や国民投票では、かなり怪しい結果を招いています。

もう少し軽い内容の本かと思ったのですが、とても意味深い事が書かれており、勉強になることもたくさんありました。読み終わってみると付箋だらけで、何処が重要なのかわからなくなるという、あまり良くない状況です。

「ナラティブ」が様々な争いの原因になっているのは確かであり、だからこそ世界の人々が「ナラティブ」を正しく理解をすれば、平和な世界に近づくような気がします。

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