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【読書】田中孝幸(著)『13歳からの地政学』を読了。〜時代が変われば、常識も変わる〜

田中孝幸(著)『13歳からの地政学』を読了しました。タイトルの通り、世界情勢を13歳の人にも、分かりやすく解説されている内容です。13歳からということなので、当然58歳の私にも分かりやすくて、読みやすい本でした。帯には、糸井重里さんが「一気に読了、たくさんの人におすすめしたい」とコメントされているので、年齢にはあまり関係なく読んでもいいのです。
Amazonで「13歳からの」で検索をすると、ものすごい量の書籍がヒットします。本のタイトルにも、流行があるようです。

終戦から78年が経ち、その間、日本の本土が戦争に巻き込まれることはありませんでした。しかし、この本を読むと、いつ何が起こってもおかしくない状況であることがわかります。それが、本当に近い未来のような気持ちになります。
78年も経つと、実際に戦争体験をし、戦争の記憶がのある人が少なくなっており、あと数年もすれば本当にいなくなります。

何故、戦争がおこるのかということをこの本で学ぶと、戦争がなくなる世界を作り出すことは、本当に難しいことだと感じます。仮に一時的に戦争がなくなったとしても、100年もすれば地球上に生きている人間はほとんど入れ替わってしまいます。100年前の常識が、現代の常識でないように、100年先の常識が現代と同じ常識である可能性は極めて低いと考えるべきです。その証拠に、第一次世界大戦前の世界地図と、現代の世界地図を比べると良く分かります。国がなくなっていたり、新しくできていたり、国境が変わっていたりします。

「常識を疑え」という言葉を良く聞きますが、正に常識というのは、時代とともに変わるものです。同じ時代であっても、国が変われば変わるものでもあります。日本の常識が、世界の何処に行っても通用すると思っているのは大間違いです。常に他の国の視線で見ることが大事で、そのためにはその国の歴史を知る必要があります。

13歳くらいから、そういうことを考えていく人が世界中で増えれば、平和な地球に近づくことができる筈です。100年後の常識が、人類にとって素晴らしい常識になっていることを願います。


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