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【落語】『だくだく』今なら壁に絵を描く必要はない

「だくだく」という落語を聴きました。

家賃を工面するために家財道具を売ってしまった男が、その代わりに壁に白い紙を貼って、画家に家財道具や日用品を描いてもらうところから始まるお話です。

昔は物がないと暮らしていけませんでした。
それを売ってしまったのだから、せめて見せかけだけでもと思い、絵を描いてもらったのです。

家財道具の要らない時代

今は物がなくても暮らしていける世の中になりました。

コンビニが町中にあるし、飲食店のデリバリーサービスも普通になったので、冷蔵庫はなくてもあまり困りません。

服なんかも必要最低限の物があれば良くて、スーツなんかはサブスクで借りることもできます。
洗濯はコインランドリーがあるので、洗濯機も必要ありません。

テレビは別に観る必要はなく、情報はスマホがあれば十分です。

別に家財道具の絵を描いてもらわなくても、物が無い方がミニマリストとか言われて、カッコよく見られます。

住所不定の立川こしらさん

住む家のない落語家まで現れています。
なんか何でもありの時代になりました。
自家用車は要らないというのは分かりますが、住む家まで必要ないというのは笑ってしまいました。
と言ってもホームレスになって公園や河川敷で暮らしているわけではありません。
ホテルを転々としているのです。
落語家という特殊な職業だからできることなのかもしれませんが、やろうと思えば何でもできてしまう世の中になりました。

そういえばホリエモンこと堀江貴文さんもホテル住まいです。
豪邸に住んで高級車に乗るよりも、カッコいい生き方に見えます。

古典落語を聴くと未来が見える

20年、いや10年前では考えられなかったことが今は当たり前になっていることが多くあります。
そう考えると10年先なんて想像することは不可能です。

古典落語を聴くと昔と今のギャップを感じることができます。
すると未来が少しだけぼんやりと見えるような気がします。

様々なエンタメがスマホから即取り出せます。
そんな中から、敢えて古典落語をチョイスする自分を客観的に見るとやっぱり歳かなと思ったりします。
しかし、最新の情報だけでなく、伝統のある芸術も直ぐに体感することができるテクノロジーの進化には感謝です。



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