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【読書】岸見一郎(著)『不安の哲学』「第一章 不安の正体」〜課題から逃げない〜

積読本の中から、岸見一郎(著)『不安の哲学』を読み始めています。
いつ頃購入したのか、記憶にも記録にも残っていないのですが、私の部屋の本棚の「積読本コーナー」にあった本です。
出版されたのは2021年6月となっているので、去年か一昨年に購入した本だと思います。

私は今、58歳です。
老後の事が物凄く不安です。
ですが、改めて何が不安なのかと聞かれると、かなり漠然としているのです。
不安な事が一切ないという人なんていないと思います。
もし仮にそういう人が居たとしても、明日突然、不安なことが起こるかもしれません。

過剰に不安な状態が続くと、少し厄介なことになってしまいます。
そうならないためにも、そもそも不安とは何なのかということを知っておくと、対処法が見出せるのではないかと思うのです。

この本には、恐怖と不安の違いを説明されています。
例えば、地震が発生して揺れているときは恐怖を感じます。
地震の揺れが収まると、いつまた地震が発生するかという不安に襲われるのです。

不安は、基本的には未来についての感情です。
老後が不安だと感じるのなら、不安を解消するためにやるべきことがいくらでもあるはずです。
つまり、課題はあるのです。
課題に取り組めば、必ず結果が出ます。
しかし自分が望む結果や、他者が期待するような結果が出せないかもしれません。
そうなるのが不安なので、結果を出さないために課題から逃げる方法を選びます。
自分が直面する課題を、放棄したいだけなのです。

不安だから課題に取り組まないのではなく、不安を理由に課題から逃げているだけなのです。
結果的に、不安がますます強化されていくことになります。

自分が望むような結果が得られなくても、他人が望むような結果が得られなくても、課題には取り組むべきです。
そういう行動や思考が、不安を解消させる、もしくは不安を弱体化させる対策なのです。

課題から逃げることは、一時的に不安を和らげる対処療法にはなるのかもしれませんが、根本的な解決にはなりません、
根本的な解決を図るには、やはり課題に取り組まなければならないのです。

岸見一郎さんの書かれていることは、優しい様でとても厳しいのです。
そして易しい様で、とても難しいのです。



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