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記憶のとっかかり

こんばんは。今日は記憶の話。

バイト先で、大学受験以来の高校数学(ⅡB)をやっています。ⅠAはやっていたのですが、三角関数とかは超久しぶり。加法定理をど忘れしていて焦りました。個別なので、塾の参考書などを使いながら解説はできるのですが、それでも焦るものは焦るのです。

触れないと忘れていく、ということを改めて実感する出来事でした。大学受験で使った知識は、かなりの部分がとっかかりなしには思い出せない物だと思います。世界史の中世ヨーロッパとか、生物基礎のバイオームとか。今回の三角関数然り、おそらく数列の漸化式やベクトルの法線ベクトルあたりも抜けている気がする。今大学入試の問題を解けと言われたら、多分合格レベルにはないでしょう。

逆にいえば、とっかかりがあれば思い出せるのです。国語だったら、古文の本文を見て大体意味は取れたし、文法事項くらいは関連する説明事項を思い出せました。そういう意味で、完全に記憶が消去されているわけではないのでしょう。

以前、心理学の授業でトラウマは消えないという話を聞いたことがあります。どんなに忘れようとしても、記憶を完全に消し去ることはできないのだ、と。

おそらく、知識と呼ばれるものもそうなんじゃないかなと思ったのです。少なくとも頭に入っているタイプの知識なら。そのストックがどれだけ整理されてすぐ取り出せる状態にあるのかが、知識量と呼ばれるものなのかもしれません。

22年ちょっとの人生で、トラウマレベルになっていることもあるし、そうでないこともあります。嬉しくて忘れたくないと思っていても、とっかかりがないと思い出せないほどに記憶が沈んでいってしまっているものもあるかもしれません。そういう意味で、人間の記憶って不思議なものだなあと思ったのでした。

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