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院生支援としてのTA

こんばんは。

来期は2コマTAに入ります。指導教官が担当する1年生必修英語の授業のTAです。でも、仕事はほとんどなく、10回分の小テストの丸付けを六十人分やるだけ。週4時間分の給料が発生する予定なのに、実働が短すぎる。正直なところ、限りなく不労収入に近い状態でちょっと申し訳なくなっています。

指導教官によれば、これは微々たる院生支援だとのこと。どうやらアメリカでは大学院生TAの給料も地位も高く、それだけでかなり稼げるレベルらしいのです。日本ではそういう制度が整っていなくて、院生の研究は持ち出しになる部分も多くて、研究に集中できなくならないように、お小遣いレベルだけど、ちょっとでも楽にできたらということを考えてくださっていました。

実際、TA収入が入ることによって研究のための資料を取り寄せたり購入したりすることへの抵抗が若干減りました。2週間借りるために2000円近く支払わないとダメ(出版年が大事な資料のため買うという選択肢は存在せず、全国でも数冊しかないのでそこから手に入れるしかない)なんてこともあり、結構研究での支出が多いのですが、アルバイトに加えてTAの収入が入ったおかげで少し楽です。

私は博士進学しない予定でいますが、博士課程の学生やポスドクでさえも、貧困の問題に直面する場合があるそうで。もちろん学振や奨学金、授業料免除の制度なんかもありますが、十分ではないと思っています。研究をして学知を広げ深めるために進学しているのに、研究者の価値に合わず生活にすら苦しむのはおかしいです。

そういうのを見るにつけ、指導教官の心配りがありがたいのです。ありがたいことにそれなりに生活できるくらいの経済状況でいられているのですが、それでも院生として持ち出しで研究をしていることを踏まえての対応なのでしょう。

もらえるものはもらっておきなと言ってくださったので、ありがたく自分の仕事をした上でお給料をいただこうと思っています。いつか、日本の院生支援がもっと進みますように。

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