見出し画像

興味が全てつながると

こんばんは。今日は卒論の諸々。

金曜日に卒論中間発表のレジュメを提出しなければならず、ずっと構成を練り続けています。以前からやってはいたのですが、教授と面談してのち、再考で迷走を極めているわけです。自分の中での関心が巡り巡って全部繋がってしまい、卒論でまとまらなくなりそうです。

元々は(高校からずっと)比較文学の領域、ある作品がどのように他の作品を受容し、変容させているのかを追究したいと思っていました。

大学に入って、必修で英語で論文を書く授業があったのですが、その時にアイデンティティとか身近なところから題材を決めるように指示されて。それをきっかけにアイデンティティをどこに見出すのか、という問いに関心を持つようになりました。その前の学期に漢籍から言文一致体までの文体変遷を見る授業を取っていたこともあり、一つ「日本」というものへの関心もあったのかもしれません。

そして、もともと行きたかったゼミではなく今のゼミに入りました。だから根本では比較文学への憧れがあるものの、どこかパッとしないというか、不思議な感じでいるのです。

で、3年次。英語の必修でお世話になった教授の授業を履修して、その時にナショナルアイデンティティの問題を扱いました。そこで自分が関心を持っているのは、ある意味で「我々の中で、いかに〈日本文化・日本文学〉が成立しているのか」なのだと気づきました。いわゆる文化的なアイデンティティの問題です。「想像の共同体」概念も面白いですよね。

もうひとつ、テリー・イーグルトンの『文学とは何か』を読む授業があって、そこでさまざまな批評理論を学びました。そこで「ポストコロニアル批評」や「受容理論」など、自分に結構影響を与える理論に出会ってしまった。

秋学期には「ナルニア国ものがたり」シリーズの一作を読んで、異文化表象の問題(カロールメンの扱いや帝国主義の反映など)を知ります。さらに、人文地理学に初めて触れて、世界観把握と空間認識の間の関係なども学びました。

結果、自分の中でも何をコアとしてやりたいのかよくわからなくなってきました。

卒論では、上橋菜穂子作品と彼女が最も影響を受けた作家の一人であるローズマリ・サトクリフの作品を比較し、異文化とアイデンティティの問題を読もうと思っています。ただ、こうすると出てくるのが、ポストコロニアル批評、フェミニズム批評、ファンタジー理論、などなど。とてもじゃないですが卒論だけでまとまるのか不安です(まあ修論までかけて完成させる仕事になると思ってはいますが)。

とりあえず、金曜までに形にしなくてはいけないのでがんばります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?