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『科学する麻雀』の思い出

最近、とつげき東北が次のようにツイートした。

 上の画像は講談社現代新書『科学する麻雀』の58ページと59ページの記載である。

 懐かしい。
 13年前、私も同じ疑問を持った。
 つまり、「この式、aとiが逆ではないか」と。
 もちろん、そのときの私はちゃんと式変形を行い、aとiが逆でないことを確認したわけだが。

 そこで、13年前に確認したことを今ここで書き留めておこうと思う。
 なお、「異なるn個の集合物からm個を取り出す組み合わせの数」のことを、

COMBIN(n、m)

と書く(エクセル関数を意識)。


 さて、とつげき東北のつぶやきを確認しよう。
 上のツイートをまとめると次のようになる。

(以下、まとめ)
1、合計N枚のくじがあって、「アタリ」がa枚ある。
2、i回以内にアタリを少なくても1回以上引く確率を関数f_1と置く。
3、i回以内に1回もアタリを引けない確率を関数f_1nと置く。

この場合、f_1nとf_1をN、a、iで書くと

f_1n=COMBIN(n-i、a)÷COMBIN(n、a)
f_1=1-f_1n

と置ける。
(まとめ終了)

 欲しい値はf_1であるが、計算で重要になるのはf_1nである。
 f_1nが出れば、f_1は1からf_1nを差っ引けばいいのだから。

 というわけで、f_1nに着目する。


 最初、私がこの式を見たとき、「aとiが逆じゃね?」と思った。
 1回もアタリが引けない確率は、全部はずれを引いた時の組み合わせの数を分子に持ってくるはずである、と。
 つまり、

f_1n=COMBIN(n-a、i)÷COMBIN(n、i)

ではないか、と。

 ただ、本の記載と私の数式が同値であれば問題ない。
 そこで、私は

COMBIN(n-a、i)÷COMBIN(n、i)・・・①

COMBIN(n-i、a)÷COMBIN(n、a)・・・②

が同じ値なのか検証することにした(以下、上を①、下を②と置く)。

 まず、①を階乗で表してみよう。
 ①を展開すると、

①=(n-a)!÷(i)!÷(n-a-i)!
   ÷{(n)!÷(i)!÷(n-i)!}
①=(n-a)!×(n-i)!÷(n-a-i)!÷(n)!

となる。
 次に、②を展開してみる。
 すると、

②=(n-i)!÷(a)!÷(n-a-i)!
   ÷{(n)!÷(a)!÷(n-a)!}
②=(n-a)!×(n-i)!÷(n-a-i)!÷(n)!

となる
 つまり、①と②が同じになる。
 よって、aとiはひっくり返ろうが同じであることを確認した。


 私は「式が一致する以上、aとiはひっくり返っていようがいまいが同値なので前に進んでよい」と納得し、本を読み進めた。
 そして、局収支理論や点数と順位の理論の記載を読み進めることになる。


 今回、凸のツイートを見て、ふとこの計算を思い出した。
 よって、備忘のため、このことを記録しておく。

 では、今回はこの辺で。

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