生きるために働いているのに

最近私の周りで、仕事のせいでメンタル不調になる人が多いように感じる。SNS上でもたくさん見かける。

自分も経験があるので、共感したり辛くなったりすると同時に、この社会そのものに憤りを覚える。

人は生きるために働いている。生きるためにはお金がいるから。

でも、現代の日本は「働くために生きる」という構造になっているように感じる。もちろんいろいろな働き方があるが、「良い大学を出て、しっかり就活をして、定年まで正社員で働く」という価値観が社会的には是とされていて、それを目指す人が多いだろう。(自身も含めて)

その道から外れることで大きな絶望を抱くし人もいるし、外れないように苦しみながらも働き続ける。だって日本はそうしないと安定した収入や保障が受けにくいから。

日本では目的と手段が逆転しているように思う。1日8時間の週5労働……働くために生きているのではないか?

「天気の良い日にゆっくり散歩をして、大切な人と美味しいご飯を食べて、穏やかに生きたい」これが私の人生の望みで、こんな日々がずっと過ごせたら幸せだなと感じる。

心身ともに健康で文化的な最低限度の生活を送りたい、こんな小さなことを望むのは贅沢なのだろうか?でも働かずにこんな日々は送れないし、働かずにそんなことがしたいと言ったら「甘ったれ」だと誰かから言われそうだな。

この社会の構造に染まれない、疑問を持ち続ける私は「社会不適合者」なのだろう。でも、労働のせいで命を絶ったり心身を壊してしまったりする人がたくさんいる社会に適合したくない。

私は働くことに文句を言っているわけではない。苦しさや理不尽さを「それが社会人だから仕方ない。甘えるな」と押しつぶす社会に憤りを感じているのだ。

全ての人が楽しく働けるような、より良く生きるために働けるような世界になってはくれないだろうか。





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