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絵本に込めた想いの話

多くのつながりに助けられて作った童話絵本『これ よむ?』に込めた想いを今日はお話いたします。


これは「つながる絵本」

物語が生まれた経緯は、↓の投稿をご覧ください。

出来上がった本を手に取ったときに、私はこの本に一つ使命を与えました。
それは、「この本をきっかけに誰かと誰かがつながる」というものです。

物語の中で、主人公の男の子は「これ、よむ?」と言って本を薦めて回ります。それが縁で、森の奥にひっそりと暮らしていた男の子には、色んなタイプの友人ができていきます。

同じように、この本を手に取った人も誰かに「これ、よむ?」と言ってほしいと思いました。
相手はいつも一緒にいる友人かもしれません。
それとも、しばらく疎遠にしていた知人かもしれません。
あるいは、自分のお子さんやその友人かもしれません。
もしかしたら、職場のアノ人かもしれません。

そんな風に、きっかけをつくる「つながる絵本」にしたかったのです。

手放せない「好き」があなたにもあるはず

少し話は逸れますが、私の家の本棚は、ほとんどが小説と絵本とマンガで埋まっています。
比で言うと、4:3:2くらいで、残りの1が学術系書籍と実用書(いわゆるビジネス書や自己啓発書)です。
物語が大好きなんです。

会社員時代に、当時の上司からこんなことを言われました。
「小説ばかり読んでいても、何の役にも立たないだろう。そんなのを読む時間があるなら、自己啓発とかビジネス書、教養書とか自分の成長に資する本をもっと読みなさい」
この経験は、『これ よむ?』のベースにもなっています。
自分の成長に資する本をたくさん読むことは、私も否定しません。役に立たないとか、成長にならないと言われれば、そういう面もあるでしょう。
それでも、私は「物語が好き」を手放せませんでした。
理由のない「好き」も、人生にはきっと必要ではないかと思っています。

おそらく、どれだけ否定されても手放せないような「好き」が、これを読んでくださっているあなたにもあると思います。
しっかりと抱きかかえていて欲しいです。

主人公はあなたでもある

『これ よむ?』の物語の中では、男の子が勇気を出して「これ、読む?」と言ったところから世界が広がっていきます。
差し出したのは本ですが、これは自分の「好き」を相手にもどうぞ、とすすめること、開示することに他なりません。
これは、私にとって一度否定されていることなので、すごく勇気のいることです。その怖さに何とか目を瞑り、あるオンラインコミュニティで本を紹介・おススメしたところ、思いの外喜んでもらえました。
「これも面白いよ」と逆に紹介してくれる人もいて、同じような「好き」を持つ人と友達とも出会えました。

「好き」を持つこと、そしてそれを「これ どう?」と薦めることは、自分だけでなく相手にとっても世界が広がることのようです。
『これ よむ?』は私の体験がベースにありますが、この物語の主人公は私でもあり、あなたでもあると思っています。
本である必要はありませんが、あなたの「好き」を周りの誰かに「これ どう?」と薦めてみてください。世界が広がっていくかもしれません。
そして、同時にあなたも誰かの「これ どう?」を受け取ってみてほしいと思っています。
どちらの「これ どう?」も、きっと大切に抱きかかえているものですから。

次の旅へ

さて、童話絵本『これ よむ?』は、「つながる絵本」にしたいと言いました。
この本を誰かに「これ、読む?」と薦めたり、薦められたりする。
もしくは、この本をきっかけに自分や相手の好きなものを「これ どう?」と薦めたり、薦められたりする。
そんなコミュニケーションやつながりのきっかけが、『これ よむ?』であってほしいと願っています。

そして、私にはもう一つ願いがあります。
それは、主人公の男の子を次の旅に連れて行ってもらうことです。
この本を誰かに「これ、読む?」と薦めること、プレゼントすることは、男の子の次の旅だと思っています。
きっと、つまらないと言われることもあるでしょう。見向きもされないかもしれない。
でも、「いいね」と言ってくれる人はどこかにいるはずです。
「これ、読む?」や「これ どう?」という言葉とともに、半径3mの「好き」の世界がリレーしていく。
そんな世界になったら、きっと「明日の世界がちょっと面白く」なりそうだと思っています。

男の子の次の出会いは、あなたが作ってくれること願って。



七緒よう


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