【日記】八方美人な友人と私

先日、「我が儘は君が為」という短いお話を書きました。これは実話を元にしたフィクションですが、私なりに「心」について考えたお話です。

私は、えらい八方美人です。全ての人に良い顔をしたい、良く言えば「社交性がある」悪く言えば「コウモリ」。

でも、よく聞くこの「良く言えば」「悪く言えば」、これ、どっちもあんまし納得いかない。

だって、周りに良い顔をしたいってそれ、社交性かな?
goo辞書によると、

人とつきあうことの好きな、また、じょうずな性質。「—に富む」「—に欠ける」

少なくとも私の場合は、全ての人に良い顔するコミュニケーションに少なからず疲れているし、じょうずとはとても言い難い。

また、コウモリについてもgoo辞書では

《鳥かけものか区別しにくいところから》態度のはっきりしない者。状況次第で有利な側についたりする者をののしっていう語。

とのこと。八方美人って、別に状況次第で有利な側につくわけじゃなくて、「常に」どこからも敵を作るまいとすると思うんです。

ちなみに八方美人はgoo辞書では

どこから見ても欠点のないすばらしい美人の意から、転じて、だれからもよく見られたいと愛想よくふるまうこと。また、そのようにふるまう人。

とのこと。言葉の意味をこねくりまわしたところで結論は出ないけれど、少なくとも「八方美人=社交性がある」または「八方美人=コウモリ」ではないかなって言いたかった。

で、私の話になっちゃうんだけど。
私がこういう八方美人な振る舞いをする理由のひとつに、「自分の発言が元でいざこざが発生するより、とにかくその場を穏便に済ます言動、行動の方が楽」というのがあります。多分。自分の心って結構自分でもわかんないものだから、確実ではないけど。

たけど、そんな私に同じく八方美人の友人が言ったんです。

「俺たちめっちゃ八方美人だけどさ、一緒にいるときはお互いめっちゃわがまま言おう。俺のためにわがまま言ってくれ」

最初の方こそ、意識してわがまま言ってた。例えばドライブ中、お腹空かない?って聞かれたときに、「いや、普通くらい……あっいや、正直言うと腹ペコっす」みたいな感じ。でも段々自然とわがままが言えるようになって、向こうも「なあ、俺チキン南蛮食いたい。宮崎行かね?」とアホみたいなこと言うようになった。さすがにそれは「ばかたれ」と返した。でも後日行った。すげー行動力。

これは私の話です。たまたまはちゃめちゃに気の合う友人がいて、その友人とお互いにわがままを言える関係になった。それだけ。

でも、この友人がいてよかったって心の底から思う。あなたのために自分の意見を言えるようになって、それが良いことかは分からないけど、関係は心地よくなった。

その友人には、本当に感謝している。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?