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ステインニングの補足

drop shadow第一陣がお客様のもとへ
届き始めました。

額装の際にシールド(アクリル版)つけているためお写真撮りづらいかもしれません🙇

ステインニングをやっている中で少しずつ分かってきたことがあります。

一つ目は絵を描くと言う行為よりは染色に近い感覚があること

二つ目は吹き流し(ドリッピング)との共通点が多いこと

三つ目はステインニングがどちらかというとアクションペインティングに分類されるのでは?

の三つです。

一つ目の理由としては、描くと言う行為を無色透明の水で行い、その通り道に一発もしくは細かい部分の点彩色を行うためです。
生地の染色は厳密に言うと糸の繊維の隙間に染料や顔料を染み込ませ定着させる行為です。
この染み込ませると言う共通点と色が入らないようにする(バチック)がとても染色工程に似ていると感じました。
バチックはdrop shadowで言うと、文字部分や植物のディテールで用いています。色が入らないよう蝋や油で先に描いておくことで絵の具が弾かれ、結果的に白(描かれていない場所)が出来ています。

二つ目はストローなどを使って絵の具を動かして行うドリッピングとステイニングの共通点は
どちらも絵の具を動かすと言う事です。
ステインニングの場合絵の具の通り道を先に水で描く事と、筆を置く場所である程度コントロール出来ますが、ドリッピングは風の強弱や向きでコントロールします。
ただ、最終的にはカオス理論的(ジュラシックパークでも話してましたね)な動きに基づいてあるので、絵の具の気分次第、描き込む素材次第というランダムが魅力でもあります。

三つ目は、二つ目でも記載しましたが動きがあるという点です。
いや動かないと描けないでしょと思った方も正解なのですが、この動くのを人が行うのか、絵の具自身が行うのかが大きく異なります。
ステインニングの場合傾けたり少し筆でガイドするアクションと、絵の具自身が流れるアクションの両方があることから
遠からずゲルハルトリヒターやサイトウォンブリーの様なアクションペインティグとカラーフィールドは共通したものがあると考えられます。

実際描いてみて得手不得手があることもより分かってきましたので、今後は
同じ手法でもお客様のご要望に合わせて
紙質を変えるなどして、繊細なものから大胆な陰影のものまで描き分けていきます。

小難しく書きましたが、紙でも染み込みやすい紙とそうでない紙もある程度に理解していただければ分かりやすいかなと。

夕暮れ時に車を走らせていた際に見た木のシルエットがとても美しく、自分ならどう描こうかなと自然と思っていた際に、こりゃ紙質だなとたどり着きました。

上手い下手の外側にある表現としてこの
ステインニングはとても魅力が詰まっていると思います。

僕との相性も良く、出来上がりはstreet vibesそのもの。コピーとって事務所に欲しいくらいです笑

自主制作も含め、まだまだこの
drop shadowは続けてまいりますので

是非オーダーお待ちしております。


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