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職業病なのか趣味なのか

先日、大好きなテレビ番組『アナザースカイ』が放送13年で幕を閉じるというニュースを見た。スタート当初から番組の大ファンだった私にとって、とてもショッキングなニュース。
コロナ禍で海外ロケができないのが理由の一つらしいと聞いて、またこんなところにも影響があるのか、と更に悲しくなった。

様々な国の綺麗な映像を楽しめるのはもちろん、ゲストと旅先の繋がりやエピソード、「第2の故郷」としての背景や思いを聞くのも好きだったし、その回ごとに流れているBGMも、その国やその人のエピソードにとってもマッチしていてすごく好きだった。
この番組を見て次の旅先を決めたり、初めて知った場所もあった。
ゲストが特別好きな芸能人ではなくても旅先が好きだったりする「好きな回」は録画していたものを何度も見たりしたなぁ…。

「夢の数だけ空がある」なんて誰が考えたのだろう。やっぱりいいテーマ。
本当に終わってしまうのが寂しいし悲しい。
コロナが明けたら、また自由に海外へ行くことができるようになったら。
ぜひ復活してほしいと切に願うばかり。

お題企画に #業界あるある  というお題があったので
今日はこのお題に沿って書いてみようと思う。

職業病

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冒頭、アナザースカイの話に触れたけれど、私は旅行会社に勤めているということもあり、旅番組や雑誌などをよく見る。
まぁ仕事のため…というより自分の趣味でもあるのだけれど。
旅番組は、行ったことのない場所も行ったことのある場所も、見ていて何だかワクワクするのでとっても好き。特に海外ともなれば更に。
次はここに行ってみたいな、前行った時はこんなところなかった!などと考えながら楽しんでいる。

ただ、毎回頭をよぎるのは
「このロケの費用ってどのくらいなんだろう」ということ。
入社してからずっと海外を担当してきた私にとって、特に「航空券」の代金はついつい想像してしまうポイント。
現地ではコーディネーターさんがいて全てアテンドしているのだろうし、ホテルもそこそこいいところに泊まってるんだろうな、などと思うので、きっとこのような海外ロケの費用って結構な額だろう…。と空想する程度なのだけれど、それにしても相当お金がかかっているんだろうな、と毎回思ってしまう。
カウンターでお客様の旅の手配をしていた時は今よりも更によく考えていたし、
番組を楽しんでいるはずが途中からあんまり楽しく無くなってきてしまったこともあった。

というのも、旅番組をみて「○○で見たあの場所に行ってみたいんです」というお問い合わせが多かったから。

十数年前に「週末のシンデレラ 世界弾丸トラベラー」という番組が放送されていた。OLが週末を利用して旅行に行くことを想定した番組で、どんなに遠い場所でも基本1泊で帰ってくる、本当に弾丸の旅。
例え今いいところなのに…!という場面でも「時間に限りがございます」の声で帰国の途へ着く番組。
そのぎりぎり感もまた楽しくて、私も一ファンとしてよく見ていた。

ただ…この番組が放送されると、必ずと言っていいほど同世代の女性(OLさん?)から「前回の弾丸トラベラーのプランって組めますか?」と聞かれる。
本当にこの質問、多かった。

組めるよ、もちろん組める。でもね…と心の中で思いながら、航空券やホテルなどの計算をしてご案内すると、みんなびっくりしていた。

何がって、航空券がとっても高いのだ。

「格安航空券」と言われる航空券は、その航空券で利用できる最短・最長滞在日数が決まっている。
長期で行く人の場合は「長く旅行に行くんだからそりゃ航空券も高くなるかな」と思うようなのだけれど、逆に1泊など短い滞在希望の人にとっては
「なんで1泊しかしないのにこんなに高くなるの!?」と思うようで、何だか納得していない顔をよくされた。

その度にこっちは?あっちは?こんなのは?と色々なプランを提案していたことを思い出す。今はただただ懐かしく感じるだけだけど、当時は時間もかかるし正直なかなか大変だった。時間がかかる上に予約にならないなんてことはザラだし、一応営業職なのでそうなると辛いものもあった。

会社の同期に話してみると、同じようについつい想像してしまうという答えが多く返ってきた。同じ業界の、他社に勤めている友人も同じ。
うん、やっぱりみんな考えるよね。ちょっと安心。

好きなことを仕事にできていた

と、なんだかんだ言いながらも、とにかく旅行が好きだしプランをたてるのもの好き。
友人と行く旅行でもプランを考えて手配するのは私だし、いかに安く、でも満足の行く内容の旅行ができるかを模索し、飛行機やホテルの手配をするのがとても好き。
決めた予算内で満足度の高いものをプランニングできた時の達成感はこれまた何とも言えない快感なのだ。

これは職業病なのか、それともただの趣味なのか?
…趣味、かな。

もともと「旅行」が好きで働き始めた仕事だけれど、自分がする「旅行」だけでなく仕事内容も一種の趣味になってきていたのかも。
そう考えると、好きなことを仕事にするという、みんなが憧れるような仕事を十数年続けているのか、私は。

うーん、何だかピンとこないけど…
ま、そう思うようにしておこう。

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