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男性不妊手術イラスト

5月に日本産科婦人科学会の生涯教育プログラムで男性不妊手術について講演します。そのために手術イラストをMacのパワーポイントの描画ツールを使ってマウスでちまちまと描きました。

顕微鏡下精索静脈低位結紮術

1.左外鼠径輪直上に2-3cmの皮膚切開をおきます
2.バブコック鉗子で精索を創外に引っぱり出します
3.外精・内精筋膜を切開し、精管と周囲組織を剥離します
4.モスキート鉗子やペンローズドレーンを精索内容物の下に通し、顕微鏡下に内精静脈を結紮・切断します
5.静脈はすべて結紮・切断し、動脈・リンパ管はすべて温存します。

精巣内精子採取術(simple TESE)

1.陰嚢皮膚に1cmの切開を置き、肉様膜を切開していきます
2.鞘膜を切開し、白膜を露出します
3.白膜に3-0吸収糸を2針かけ、間の白膜を5mmメスで切開します
4.精細管を鑷子で採取し、胚培養士により精子の確認を行います

顕微鏡下精巣内精子採取術(micro TESE)

1.陰嚢縫線上、または精巣直上の陰嚢皮膚を3cm切開
2.精巣を脱転し、鞘膜を切開する
3.精巣白膜の赤道面上をメスで半周切開
4.モスキートペアンで白膜を把持し、精細管を露出
5.手術用顕微鏡(マイクロ)下に太く、白濁した精細管を採取する
6.胚培養士により精子の有無を検鏡する

顕微鏡下精巣上体管精管吻合術

1.鞘膜を切開し、精巣・精巣上体を露出
2.精管を可及的中枢側で切断、精巣上体被膜を切開し拡張した精巣上体管を確認
3.精巣上体管をマイクロ剪刀で切開し、精巣上体液・精子を確認し、8-0プロリンで精管と2針縫合
4.精巣上体被膜と精管を7-0プロリンで補強目的に縫合
5.完成

適宜コンテンツを追加していこうと思っています!

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