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男性不妊治療の保険適用化

初投稿です。2022年4月より不妊治療の保険適用化が開始されました。
一般不妊治療から生殖補助医療に至るまで、(年齢による制限はありますが)保険適用化されました。


男性不妊治療も同様に多くの検査・治療が保険適用となりました。以下がその例です。

  • 精巣内精子採取(単純なもの)

おもに閉塞性無精子症に対する、simple(conventional) TESEです。射精障害も対象となります。

  • 精巣内精子採取(顕微鏡を用いるもの)

おもに非閉塞性無精子症に対する、micro(MD, microdissection) TESEです。一部のクリニックでは、TESEを自費で行っている施設もあり、事前に確認が必要です。

  • Y染色体微小欠失検査

これはY染色体長腕上に存在する、AZF遺伝子群の一部が欠失していないかを調べる遺伝子検査です。上記のTESEを行う予定の方が対象となります。

  • PDE5阻害剤(バイアグラ、シアリスなど)

従来は勃起障害に対する薬剤は保険が通りませんでしたが、今回の診療報酬改正で、「一般不妊治療管理加算」を算定した患者に月4錠、1年間の期間で保険処方が可能となります。しかし、「一般不妊治療管理加算」を算定するため、パートナーが同席のうえ、加算を算定した次の回から保険適用となります。

  • クエン酸クロミフェン(クロミッド)

現在まで、低テストステロンに伴う造精機能障害に対し自費診療でクエン酸クロミフェンの処方がしばしばなされてきましたが、このたび造精機能障害に対しクロミッド(50mg)1錠隔日投与で投与可能となりました。総テストステロン濃度が3.0ng/ml未満がgood responderになると考えられます。

思いつくままにつらつらと述べていきました。
一部のクリニックでは保険適用化されていない(自費診療で行っている)可能性がございますので、事前にホームページなどでご確認いただいた方がよいと思います。

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