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自動化、ロボット化、作業改革で生産性を上げないと利益は下がる

カーブサイドピックアップがコロナで急増したアメリカ

今年の4月に4年ぶりにアメリカ視察に行った。詳細は本誌、もしくは今後配信になる特集記事を参照してもらいたいが、コロナ禍でアメリカ消費者の購買行動は大きく変化した。とくにBOPIS(Buy Online Pick-up In Store)のひとつの形態であり、オンラインで注文した商品を店舗の側面で受け取る「カーブサイドピックアップ」が劇的に普及していた。

コロナの以前はカーブサイドピックアップのレーンは数レーン程度と少なかったが、今回視察したウォルマートは、店の側面に約30台の車が止められるレーンを用意しており、訪問時にはほとんどのレーンに車が止まっていた。

消費者は、ウォルマートのアプリで商品を注文すると、「何時に用意できるから何番レーンに車を止めてください」と連絡が来る。レーンに車を止めると、ウォルマートの従業員が車まで商品を持ってきて、積み込みサービスまで行ってくれる。

ウォルマートスーパーセンターの店内にいると、オンラインで注文を受けた商品をピックアップする従業員が、目視で10人程度も売場を回遊しており、オンライン注文→店舗ピックアップという買物がコロナ禍で一般的になったことがよくわかる。

また、リアル店舗は買物のための「売場」であると同時に、商品をピックアップする配送センターの役割を果たすことになるのだろう。

オムニチャネル化が進むアメリカでは、「店舗での買物」「BOPIS」「宅配」の3つの買物体験を消費者が選ぶことができる。燃料費が高騰し、配送料が有料のアメリカでは、宅配よりもBOPIS(店舗受取)を選ぶ消費者が多い。一方、宅配に関しては「すぐに欲しい」という緊急ニーズに対応する「即日配達」が主流になっている。

ローコスト化しなければ人件費増でBOPISは失敗する

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