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[殺虫剤・虫ケア特集]KINCHO 2024年戦略 | 高機能・高単価品で殺虫剤の商品価値を高める

殺虫剤では、医薬部外品の高機能・高単価品も増えており、KINCHOでは、殺虫剤の専門性を高めることで、新規顧客を増やすことを提案している。また、殺虫剤売場の年間定番化による、早期・晩期・オフシーズンの機会損失の防止策を考える。(月刊マーチャンダイジング2024年5月号より転載)


10年間の市場成長率 早期の3月は271%

2023年の殺虫剤市場の伸長率は販売金額106%、販売数量100%。原材料高騰の影響を受けた価格改定後も販売数量を維持した結果、殺虫剤の市場規模は拡大した。殺虫剤は、売価によって売り個数が左右されず、「機能」「簡便性」「安全性」が買物客に重視される。

▲[図表1]殺虫剤の販売規模

図表1の「殺虫剤の販売規模」によると、最盛期(6~8月)の販売規模は2002年と比較して、それほど大きく変化していない。

一方、晩期(9~10月)・オフシーズン(11~1月)が「販売期間の長期化」や「秋冬のダニ用殺虫剤」の成長により9月133%、10月150%、11月203%、12月150%、1月110%と拡大している(図表1の晩期参照)。

早期(2~3月)、前半期(4~5月)も「予防商材の拡大」や「殺虫剤売場の早期展開」により、2月131%、3月271%、4月187%、5月135%と拡大している(図表1の早期、前半期参照)。需要が急増する以前の早期の「シーズンファーストバイ(季節品の該当シーズンにおける第1回目の買物)」を獲得すると、週による売れ方の波動の大きい殺虫剤の機会損失を防ぎ、在庫を余らせないで売り切ることにつながる。

早期・晩期・オフシーズンの機会損失を防ぐためにも、1年間を通して殺虫剤の定番売場を確立させる「年間定番化」の重要性が増している。

10~2月の季節品内の殺虫剤の構成比は20%

以下の図表2の「10~2月の季節品内(カイロ、防虫除湿剤、殺虫剤)の売上構成比」によると、10~2月の売上バランスが変化し、秋冬の殺虫剤が拡大しており、殺虫剤の年間定番の本数の見直しを図ることができる。

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