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勘と経験と度胸の商売から数値に基づいた経営に転換しよう


データドリブン経営の環境は整ってきた

本誌2024年5月号でも特集したが、数値に基づいて判断する経営のことを「データドリブン経営」という。数値に基づいた経営など当たり前と思うかもしれないが、多くの日本の小売業の現場では「勘」と「経験」と「度胸」による商売が一般的であった。

データが出る速度が遅かった時代は、データが出るまで待つよりも、人間の「カンピュータ」の方が変化対応しやすかったのかもしれない。

しかし、DX(デジタルトランスフォーメーション)が進展することで、データの入手速度と分析速度は、リアルタイムに近づいて、とても早くなった。

今月号で取材したアジア最大級のリテール関連の展示会「NRF Asia Pacific 2024」(シンガポール)では、世界中から多くの顧客向けソリューションや業務効率化ソリューションが提案されていた。

さまざまな顧客データや作業データが、リアルタイムで可視化され、分析される時代が到来しているといっていいだろう。

また、東北のドラッグストア企業「薬王堂」は、店頭のデータを蓄積し、MD(施策)の効果測定の精度を高める購買行動分析に取り組んでいる。

勘と経験と度胸による商売から、データドリブン経営に転換する環境は整ってきたのだと思う。

マネジメント力を高めるためのPDCAの手順

▲[図表1]マネジメント力を高めるPDCAの手順

数値に基づいて改善活動を行う手順をマネジメントという。データドリブン経営に転換するためには、数値に基づいたマネジメント力を高める必要がある。

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