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2/23 中国の新型コロナ状況&上海

 ゼロでないゼロは、ゼロではありません。

 最近、どこかの国の政党もゼロコロナを標榜しはじめていて、ゼロコロナというのは、「感染者数を、クラスター対策が可能となる程度に維持できる状態を目指します。」というような内容を仰っていましたが、これだと「With コロナ」になってしまいます。

 中国大陸のゼロコロナのゼロは、文字通りゼロを指します。

 最近でも、中国東北地方で1例から100人以上に感染させた苦い経験もありました。だから千〜万単位のPCR検査も範囲を決めて迅速にこなし、海外輸入例も飛行機の出口→隔離施設→自宅までしっかりと管理しなければなりません。それがもし出来なければすぐに感染拡大するのは、火を見るより明らかだと思います。一例の無症状感染者がいても、かなりヤバいワケなのです。

 さらに言うと、人口2,400万人の上海で、年初に20人前後の確定例が出たときも、全市ロックダウンもしていないし、飲食店も営業し、我々も日常生活は普通でした。どこで感染者が出て、どこを封鎖しないといけないか、かなり正確に解析できたから、局所的・限定的な2週間ロックダウンで、ゼロコロナ達成できました。ロックダウンしたエリアでは、期間中、最低3回の全住民PCR検査が行われます。

 この方法は、またニュージーランドのゼロコロナ対策とは違います。人口170万人のオークランドで、感染者3人確認で全市民3日間のロックダウンを実施したようですが、国によってやり方は色々あるわけです。

 ただ、一つ言えることは、最終的な目的は皆同じ。

「ゼロコロナにすること」

 一旦ゼロコロナを達成した中国では、これからは感染リスクが高い人向けにワクチン接種を進めていき、ゼロコロナ対策の仕上げをしていく感じです。

2/23発表 2/22の中国大陸新規感染者状況

◉市中感染確定0
◉海外輸入確定10(広東9 山西1)
◉市中無症状感染者0
◉海外輸入無症状感染者9
◉死亡0

◉治療中確定例374(重症1例)
◉治療中無症状感染者302(海外輸入266)
◉隔離中濃厚接触者8,002人

 これまで中国大陸で医学観察した濃厚接触者は976,922例で、もうすぐ100万例ですね。あくまでも濃厚接触者の定義に当てはまる場合でしょうけど。確定例は累計89,852例で、もうすぐ9万例ですね。こういった数字は、健康QRコードを集計すればすぐ分かります。

上海市の状況、2/23発表、2/22上海市。


◉新規市中感染0
◉新規海外輸入0
【累計】
◉市中感染371 退院352 入院治療中12 死亡7
◉海外輸入1,412 退院1,358 入院治療中54
◉疑似0(市中感染)
◉疑似1(海外輸入)
◉医学観察中無症状感染0
◉最近の市中感染者発見初日2021/1/21

◉上海市で最後の市中感染者発見日2021/2/4

 珍しく上海で海外輸入例0。海外輸入例0にするためには、便数を2週間の強制宿泊施設集中隔離のキャパに合わせた制限や、海外出発地で飛行機に乗る前のPCR+IgM抗体検査等が重要で、闇雲に便数を増やさないようにしていますね。輸入確定例をできるだけおさえ、2週間隔離を行政の監視下でしっかりとしなければ、水際でのゼロ対策が出来ないからです。もちろん、PCR検査も必要です。

 感染者が減ってきたから警戒解除ではなく、ゼロになるまで戦いが続くのです。

 上海市では、ゼロコロナの状態になっても、エレベーターや写真のような地下鉄のエスカレーターなどで人が触るところは、相変わらず毎日定期的に消毒していて、消毒済みの日付が日々更新されています。うちの住宅でも、エレベーターで昼間、1時間ごとに消毒して、担当者がサインしています。

 備えあれば憂いなしですね。

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 以上です。

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