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2/10 中国の新型コロナ状況&上海の情報(豫園は大盛況でした!)

 2/10は中国の仕事納めの日。翌日の2/11がいよいよ春節の大晦日で、ここから連休に入りますので、少し早めに休みに入ってしまう会社も多いです。というか、2/10はれっきとした平日だけど、もう仕事にはならないと思います。

 いつものように、2/9の中国の新型コロナの数字を確認。

2/10発表 2/9 0〜24時の中国大陸新規感染者状況。

◉市中感染確定例0
◉海外輸入確定例14(上海6 浙江3 天津1 江蘇1 福建1 四川1 陜西1)
◉市中無症状感染者0
◉海外輸入無症状感染者7

◉治療中の確定例969
◉治療中の無症状感染者555
◉隔離中の濃厚接触者18,742

 市中感染の新規確定例と無症状感染者は0でした。

 2/10 中国国務院は、3日連続新規市中確定例及び疑似例が出ていないことを受けて、今回の昨年12月下旬から中国北部エリアを中心に発生したクラスター感染拡大は一旦抑え込む出来たと発表。ただ春節移動時期なので、防疫警戒体制はもちろん継続されます。

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【中国のワクチン関連情報】

 2/8 中国で新しいワクチンが発表されました。アデノウイルスベクターワクチンで、パキスタンから第3相試験開始。1回接種で重症予防有効性100%、全体での有効性74.8%。18歳以上の健康成人対象。20/9/20からパキスタンで研究が始まり、5ヶ国で5万人に接種。重大副作用なし。

 第2相試験の結果は、20/7/20にランセットに発表されています。20/3/16に第1相臨床試験を開始し、20/4/12当時は、世界で唯一、第2相臨床試験に入った新型コロナウイルス肺炎のワクチンでした。

 人口14億人の中国ですので、全員へのワクチン接種というのは難しいでしょうし、今のゼロコロナ抑え込み方式からみると全員ワクチン接種の必要があるか?といえばそこまで切迫していないのが実情です。しかし、リスクのある人たちに接種することは重要で、私もさっさと中国製ワクチンの接種しました。

 2/10 中国国務院発表で、2/9 24時現在、中国全国で接種されたワクチンは4,052万本分らしい。なお、ワクチンを接種しても、中国入国時の隔離政策には変更ないとのこと。海外からの輸入例が完全に0になるまで継続されるのは想像に難くないです。ワクチン接種したらなんでも解決的な、免罪符的な考え方はナシです。検温もPCR検査もマスクも相変わらず必要なのです。

◆上海の状況

 2/10発表、2/9上海市。
◉新規市中感染0
◉新規海外輸入6
【累計】
◉市中感染371 退院344 入院治療中20 死亡7
◉海外輸入1,376 退院1,275 入院治療中101(重篤1)
◉疑似0(市中感染)
◉疑似2(海外輸入)
◉医学観察中無症状感染0
◉今回の市中感染者発見初日2021/1/21

◉上海市で最近の市中感染者の発見日2021/2/4

日本から1/28上海着の便で1例。
やはり日本からも出ますね。

毎日データみて分かりますが、上海は輸入確定例の入院数が100例程度になるように海外からの便が調節されていますね。増えすぎても対応できませんし。

 さて、2/10は子供を連れて、久しぶりに豫園エリアへ行ってきました。去年は、新型コロナの影響で閉鎖もされていたし、大きなイベントもありませんでした。2021年の豫園は、すっかりと元気を取り戻し、多くの市民で賑わっています。豫園の中心的存在である城隍庙は、私が行ったときはまだ閉鎖されていましたが、2/11から再開されることも発表されました。上海では道教信者も少なくなく重要なことですね。

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 豫園エリアでの防疫対策は、入り口の検温ぐらい。マスクは必要です。お馴染み九曲橋は、市民が殺到して危険なので、入場制限でした。

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  このような、日常に極めて近い生活ができるのも、ゼロコロナ対策の結果であるのは間違いありません。無症状感染者が市中にウロウロしていると思うだけでも、出て行く気持ちは萎えてしまいます。

 帰りは、豫園から新天地まで歩いて行きました。上海新天地は相変わらず欧米人が多いです。皆さん会食を楽しんでおられました。毎年、この時期に殆どが帰省していた上海在住日本人も今年はほぼ全員残留組ですね。

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 そして飲食店がよくはやっているのも、ゼロコロナのお陰なんです。ゼロにするかしないかの違いはとても大きい。その前提は、きっちりと検査できる体制があるかどうか、隔離できる体制があるかどうか、そして常にPCR検査が出来ているかどうかにかかっています。そしてゼロにもっていくことができたら、万が一単発的に発生してもすぐに動き出せます。ワクチン接種も効果的に行えますし、ウイルスの変異にも十分に対応出来る時間的余裕も生まれてきます。

2021-2-11 午前5.43のイメージ

 1例の感染者が出て、上海で唯一のこっている中リスクエリアとして封鎖されている、約3,000人の住民が住んでいる浦東新区新高苑小区(住宅地)で、2/10の朝8時から2回目の全住民PCR検査が行われました。武漢発生から1年以上が過ぎ、全住民スクリーニング検査のノウハウも蓄えられ、検体採取も慣れたものです。感染者が1人でも発生したら、常に中国全国で①〜⑥の手順が踏まれます。

①感染者発生
②疫学調査し高・中リスク範囲を設定して封鎖
③リスクエリア全員を複数回PCR検査【←今ここ】
④PCR陽性者(無症状感染者含む)を発見して隔離
⑤2週間連続感染者ゼロで封鎖解除
⑥ゼロコロナ達成

うまくいけば最短2週間で封鎖解除されます。
 我々が戦わないといけない相手は感染症であり、ウイルスなんです。その為には周到な作戦を立てないといけません。

 中国で暮らしていて感じるのは、ゼロコロナにするには、半年も1年も必要ないです。1ヶ月あれば大抵コントロール出来て極力ゼロに近い状態に回復しています。そしてまた経済活動を思いっきり再開したら良いのです。

 中国ではいつでもどこでもPCR検査を受けられます。我々医療者は衛生当局の規定により、最低でも2週間に1回PCR検査を受けていますが、数秒かけて鼻・喉グリグリした後、検査結果はWechatのミニプログラムに身分証(パスポート)のID番号と名前を入力すると翌日に出てきます。過去の検索も簡単で、中国では今や1週間以内の陰性証明持って旅行・出張・移動・宿泊する時代になりました。逆にいうと、今の中国ではそこまでやってもPCR陽性者がなかなか出てこないですし、万が一出て来ても、すぐに動き出せばコントロールできるのです。それがゼロコロナの強みでもあるわけです。

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以上です。


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