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2/12 中国の新型コロナ・上海で新型コロナワクチン接種の流れ(2021/1・上海市長寧区版)

2/12発表 2/11 0〜24時の中国大陸新規感染者状況。

◉市中感染確定例0
◉海外輸入確定例12(上海7 広東2 四川2 遼寧1)
◉市中無症状感染者0
◉海外輸入無症状感染者8

◉治療中確定例820
◉治療中無症状感染者487
◉隔離中濃厚接触者13,649

◆上海市

2/12発表、2/11上海市。
◉新規市中感染0
◉新規海外輸入7
【累計】
◉市中感染371 退院344 入院治療中20 死亡7
◉海外輸入1,383 退院1,289 入院治療中94(重篤1)
◉疑似0(市中感染)
◉疑似2(海外輸入)
◉医学観察中無症状感染0
◉今回の市中感染者発見初日2021/1/21

◉上海市で最近の市中感染者の発見日2021/2/4

4例はエチオピアから、2例はインドから、1例はフランスからの便。
https://t.co/AVq2EvZfpP?amp=1

◆上海で新型コロナワクチン接種の流れ 

 時々質問を受けるので、私自身がワクチン接種した時の流れをメモしておきます。私が1回目を接種したのは2021/1/11ですので、その後いろいろ変更があるかもしれませんが、これから上海でワクチン接種をされる方はご参考に。

 上海で新型コロナのワクチン接種を受ける場合は、スマホなどを使って、氏名や身分証明証(パスポートなど)を登録する手続きが必ず発生します。逆に、こうした手続きがない場合は、正式ルートのワクチンではない可能性がありますので十分に注意することが必要です。

 そろそろ、職場でワクチン接種の声がかかったという日本人駐在員の皆さんの声も聞かれるようになりましたし、実際に接種された方もおられます。実は、私達の様な医療者でも、基本的に本人の意思で接種を選択でき、決して強制的ではありません。私たちの病院でも、第1次募集の時は、私一人しか手を挙げませんでしたが、第2次募集の時には多くの方が手を挙げました。ちなみに、2/10の中国国務院発表では、2/9 24時現在、中国全国で接種されたワクチンは4,052万本分だそうです。

 我々は団体接種の形式になるので、まずはワクチン接種するために職場で登録してもらいました。その時に「機構コード(机构编码)が発行されるのでメモしておきましょう。そして、同意書も指定のフオームがWebからダウンロードできますし、(職場で配付されるところも)指定された時間に会場へ向かいます。私が接種したときの同意書は以下のタイプでした。

 自分の職場がある長寧区なのですが、区によって接種場所が決まっていて、2回の接種は上海虹橋空港の滑走路の端にある虹橋体育公園が会場になっていました。

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  とりあえず、看板に従って進みます。

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 到着しました。駐車場が不便そうだったので、公園まで地下鉄で行きました。

 建物前にあるテントは、接種待ちの人が行列するところで、一応寒風に晒されないように工夫はされていました。とはいえ、自分の1回目の接種時は、結構多くの人が集まって行列していました。中国では、2/13現在まだ一般への接種が始まっていないので、これからどういう工夫をするのか注目しています。

 以下ワクチン接種会場に到着後の流れです。

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 まずは、スマホで指定のQRコードを読み込ませます。このQRコードから、Wechatのミニプログラムで、「健康雲」にアクセスし、そこで必要事項を登録していきます。

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 登録するのは、上記の内容のみ。登録に成功すると、QRコードとバーコードが自動的にスマホに出て来ます。これと健康QRコード(随申码)をもって行列に並びます。

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 入り口ではもちろん体温測定と健康QRコードの提示。

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  まずは、問診の部屋。中国語ですが、難しいことは聞かれないので、問題ないハズ。

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 その後は、また行列します。行列中にワクチン接種の注意事項などが壁に掲示されていたので、読んでおきましょう。税関や警察官などもたくさん来られていました。制服で来られているので、彼らは一目で分かります。私の前の人は、幼稚園の先生。皆さん、職場単位でバスに乗って集団で来られています。あれこれ雑談しているうちに、あっという間に自分に番になりました。

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 接種部屋は6部屋あり、中はさらにブースに分かれています。 

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 いよいよ自分の番になりました。パソコンの横にあるリーダーで、先ほど登録したバーコードを読み込ませます。そして、ワクチンの箱をチェック。

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 私が接種したのはシノファーム製の不活化ワクチンです。冷蔵庫で保管されていました。このタイプのワクチンは逆に冷凍保存できません。最近の研究では、37℃の環境でも数週間は保存できるそうです。冷凍環境の整備が難しい途上国なら便利ですよね。

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 筋肉注射ですので、ブスッと垂直に刺して終わりです。接種自体はあっという間に完了。チクッと痛いぐらい。

 接種を受けた後に注意事項として、接種してくださった看護師さんからもアドバイスがあると思います。ポイントは「接種当日はお風呂に入らないように、水分をしっかりと摂取するように」ということでした。とりあえず、接種当日は無理な生活をしないように気をつけましょう。フツーの日常生活はおくれますので。

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 ワクチン接種後は、整理券をもらいます。ここで、どこのブースで、いつ接種を受けたか記録されています。ワクチン接種後は30分、健康観察をするのですが、その確認の為ですね。この会場では、地下に健康観察室が準備されていて、そこで休憩します。医師も念のためにスタンバイしていました。

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 30分時間がたったら、整理券を受付に渡して接種完了です。

 中国人の場合、自分が接種したワクチン接種情報は、中国全国共通のプラットホームである「健康雲」から表示されるのですが、残念ながら私が接種した段階では、パスポートはまだ非対応。

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 なので、2回目を接種したあと、現地の係の人にお願いして、「ワクチン接種証明書」を発行してもらいました。ワクチン接種した日付、ワクチンの種類やロット番号などが記載されています。これはパスポートでも対応しています。

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 これでワクチン接種完了です。

 2回目は2週間以降に職場に通知が来るので、指定された時間・場所に行けばOKです。2回目接種も基本的に同じ流れですが、すでに1回目に登録作業が終わっているので、もっと簡単でした。しかもタイミング良く空いていたので、まったく並ぶこともなく、スマホから前回登録したバーコードを呼び出すだけで接種してもらえました。

 2/13現在、1回目接種から既に1ヶ月以上経ちましたが、とくに問題もなく、接種箇所の痛みもなく、元気に日々過ごせています。

 最後に、中国でワクチンを接種すべきかどうかという問題。

 中国の職場などで、ワクチン接種のチャンスがある場合、少なくとも政府からするとリスクがある業種と判断されているので、接種することをお勧めします。そうでない場合は、感染リスクが低いわけで、声がかかるまで待ったらよいと思います。ゼロコロナ対策方針の中国では、市中感染を気にするより、先ずは必要な人からワクチン接種することが重要ですから。

以上です。

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