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Get Backのみどころ5選

”Get Back The Roof Top Concert“のIMAX上映が話題の週末ですが、

ディズニープラスで絶賛配信中のドキュメンタリー“Get Back”のみどころを振り返ってみました。ビートルズとかゲットバックとか聞いたことなくてもマジでオススメって思う理由🍏


1.アルバム制作がまるごと見れる


なんといっても奇想天外にすごいのは、世紀のバンドビートルズが、アルバム1枚つくる過程を丸ごと見れること❗️
シングル1曲だけでなく、レコーディング風景だけでもなく、リリースパーティでもなく、ニューアルバムの制作が、そもそもアルバムのアイディアですらないところから全部見れる❗️

ジョンレノン、ポールマッカートニー、ジョージハリスン、リンゴスターの4人が、がらんとしたスタジオに集まって、ゼロから作曲する姿も、アルバムやドキュメンタリーのコンセプトを揺れながら固めていく場面も、即興で賑わうセッションも、アレンジに行き詰まって喧嘩したり、疲労困憊(ドラッグ疲れ?)で寝落ちしたり、壮大なライブ企画を立てたり、最新機材にキャッキャしたり、解散に向かう様子も、1969年の等身大のビートルズがそのまま記録されてる!

「え、会話もとるの?」「ちょっとピアノ練習してくる」「隠し撮りするね」「じゃあ言わないで!」とかそんな他愛のないやりとりも。

音楽製作、演奏、産業、全ての面で、永遠に語り継がれるべきレガシーといって過言でない、アルバム&ドキュメンタリー制作のドキュメンタリーです🎞🎥


2.名曲誕生の瞬間がみれる


Let It Be、Get Back、The Long And Winding Roadといった、色あせない数々の名曲がこのセッションから生まれました。
ポールが何度もピアノを弾きながら、曲のイメージを歌詞にしたり、詞を変えてみたりして、誰もが知っているLet It Be、The Long And Winding Roadに辿り着くシーンは感動なくして観られません。

さらに最大の見どころは、Get Back誕生のシーン。ジョージとリンゴが見守るなか、ポールの何気ないベースの和音びきと鼻歌からあの有名なサビが生まれるまさにその瞬間をカメラが捉えてます!
ジョンはといえば、セッションに遅刻で到着するなりいきなりリードチックなフレーズを弾き始め、ジョージからリードギターを奪う荒業🤣

ジョンが自宅でデモ録音したAcross The Universeにテープをメンバーに聴かせてポールがうっとりする場面や、ジョージがTV番組にインスピレーションを受けながら前夜に作曲したI Me Mine、For You Blueをメンバーに披露する場面、気が張ったセッションの中で唯一温かい空気が流れるリンゴが曲の作曲場面 などなど。

ミュージシャン、クリエイターにとって興味深い場面のオンパレードなのではないでしょうか。


3.ビートルズのラストライブが観れる

結果的に、ビートルズとして最後のライブになったルーフトップライブの、会場選定から当日のライブの様子すべてがみれる🎤

1966年、世界的なファンの喧騒ぶりに危険を感じてコンサートツアーを中止したビートルズ。約2年ぶりのライブを2日間限定で行い、そのリハーサルとライブをTVドキュメンタリー放送しようというのが、そもそものアイディアでした。

思うように曲作りやリハーサルが進まず、ライブ会場も監督の鉄の意志でレバノン🇱🇧に行かされそうになったり、豪華客船上🚢、国会議事堂、プラスチックボックスの中などなど夢か現かわからないアイディアを出し尽くした挙句に、なんとか実現したのがロンドンの自社アップルビルの屋上でのライブ。

実現してみれば、ロンドンの寒空の下という悪環境もなんのその、ライブハウス叩き上げの実力で底力を発揮するビートルズ。たった40分のライブから、1発録りで3曲もアルバム収録につなげるというハイクオリティを見せつけて、平日ロンドンビジネス街の聴衆を虜にしたのでした。

そしてその全貌を映画館仕様にしてくれたのが、今週末公開の”Get Back The Roof Top Concert“!


4.ビートルズによるカバー満載


手持ち曲が少ないせいで、無数のカバー曲セッションが登場するのもこのドキュメンタリーのみどころ。

ビートルズ自身の過去カタログのカバーから、デビュー前のステージで演奏しまくったロックンロールカバー、ボブディランやキャンドヒートのような最新音楽、映画音楽など、幅広く、トップチャートもディープダイブも楽しめるラインナップ。

あの時代、ビートルズが聴いていた音楽、影響を受けた音楽はなんだったのか?音楽が大好きで、聴きまくって、弾きまくってた音楽マニアビートルズをあるがままに見られるのもこのドキュメンタリーだけ。

ドキュメンタリに出てくるカバーはほんのワンシーンずつですが、セッション中に演奏された250にもおよぶカバー曲の全貌はこのプレイリストでお楽しみください😊
https://music.apple.com/jp/playlist/get-back-session-covers/pl.u-mJy8gEEuzl136G


5. 69年の音楽ビジネスシーン


1969年の音楽ビジネス事情が見れるのも貴重です。

セッションの冒頭では「ビーチボーイズに貸しているせいで8トラックのコンソールが入手できない」事情が語られ、ジョージ個人所有(!)の機材が使われることに。 ライブセットの構想では「(豪華客船はおろか)フェンダーのアンプすら借りられないんじゃないか」という発言があり、ビートルズですら機材を自由に手に入れられなかった様子が伺えます。
企業体質なEMIに縛られるもどかしさと、「だからAppleを作ったんじゃないか」という発言に、納得を覚えたり。

さらに、レノンマッカートニーの楽曲管理会社ノーザンソングスのディック・ジェイムズが登場し、「シートミュージック(楽譜)」の需要が語られる場面も。
ポールが「ピアノ奏者に需要があるの?」と聞くと「ギターキッズたちにも需要があるんだ」と。
私がコピバンした時は、当たり前のようにコード譜タブ譜があったけど、この頃に始まった文化なんだなあと感慨深く。ビートルズ自身がロックンロールをコピーするときは、当然のように耳コピだったことも実感できます。
歌詞について「僕らのレコードには歌詞を載せてるから間違えないでしょ」という発言には、レコードを買う側だった時の思いを込めて、歌詞を載せていたという事実が伝わり改めて感動。

初期の契約上、作曲収入が他社に利益をもたらしていることへの不満も滲み出ており、バンドが離婚(解散)したら「子どもは誰が引き取るんだ?」というジョンに、「ディック・ジェイムズが」と答えるポールのブラックユーモアが秀逸!
そのディックはゲットバックセッションからまもなく、ノーザンソングスの権利をジョンとポールの許可なくATVに売却し、バンド解散前に子どもたちを手離してしまうわけですが😭😭

機材、版権、楽譜市場、プロデューサーや監督との、夢だけじゃないリアルなビジネス関係もこのドキュメンタリーのみどころ!



🍏おまけ


というわけで、ビートルズファンならずとも音楽好き、クリエイターな方々には特に絶賛おすすめしたいドキュメンタリーGet Back。

今公開されてるのは、60時間あまりの映像から8時間を編集した作品ですが、もっとみたーい❗️残りのフィルムがお蔵入りなんてもったいない‼️って思うかたは、ディズニーにエクステンデッド版のリリースをお願いするキャンペーンにぜひご賛同くださいませ😉📝



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