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ドタバタ劇の採用活動

私の居る業界。

仕事ができる様になると、悲惨…。

その人にばかり、仕事が集中することになります。

私より1ヶ月遅れで入社してきたコンサルチームの男性従業員が、そっと教えてくれました。

「ボスが、『ウチは、○○さんが忙しくしていないとダメだ!』とか、言っていましたよ…」

この○○さん、実務チームのリーダー。

創業当時から、ボスにお仕えしているのだとか。

彼が、続けます。

「ボスは、○○さんの負担を軽くする為に、この度、経験者の採用をすることにしたらしいですよ!」

私の見るところ、このチームリーダーは、かなり勝ち気。

人に歩み寄るタイプでは、ありません。

口癖は、「ふざけんな!」。

まあ、普通にしている分には問題ありませんが…。

なまじっか、自分より仕事のできる人がやって来て、変な軋轢が生まれたりしないか?

(我々の業界は、変人が多いから…)

男性従業員が、言いました。

「仕事ができて、謙虚で、人間関係も上手くやれるなんて人、滅多に居ませんよー」

ボスも、今回の採用活動には、苦労している様子。

そもそも、本当に仕事のできる職種経験者など、転職市場に、そうそう出て来るものではありません。

果たして、天然記念物探しは、何時まで続くのか?

最初のボスのもくろみでは、3月までに、2人採用しているハズでした。

こんなに難航しているのに、採用基準を下げるどころか、自ら、ますますハードルを上げるボス。

最初は、年齢や転職回数など、気にもしていなかったのに…。

先輩方まで、変な事を言い出す始末。

「こんな駅近で道に迷うなんて、スマホも使えないに違いない!」

「やっぱり、年寄りは、ダメだ!」

(はあ~?)

これを聞いた、(応募者と)同年代のパートの女性は、ショックを受けてしまった模様…。

「私は、お婆さんですから…」

「いいモン、私、泣かないから!」

(あ~あ…)

しばらく、落ち着かない日々が続きそうなのでした…。

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