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世界遺産五箇山のこきりこ節

富山県にある合掌造りの集落を訪ねました。岐阜県の白川郷に比べると寂しい感じは否めませんが、あまり観光地化が進んでいない分、素朴な風情を味わうことができます。

緩やかで優しい日差しの下、緑に囲まれた五箇山での時間はゆったりと流れます。こんな山奥にも、人の暮らしがあることに驚かされます。

集落の中にある村上家を見学させていただきました。国指定重要文化財だそうです。

中に入ると、村上家の当主が迎えてくれました。色の白いお爺さんの肌は大変怪しく、そして美しく、家の中の暗闇に映えるのでした。

囲炉裏端に座り、当主のお話を伺います。

印象に残ったのは、こきりこ節(日本最古の民謡)のさわりの部分を歌っていただいたことです。趣のある住宅の中に、当主の歌声が響き亘ります。

とても良いお声でした。心地よい時間が流れました。古き良き日本にタイムスリップしたような感覚に襲われました。

滅多にCDを欲しがらない母が、こきりこ節のCDを買うと言い出しました。

哀愁のあるこの唄のことは、一生忘れないでしょう。



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