因果は巡る

秋には、退職を控えている、同じ職場で働いている友人。

彼女とは、以前働いていた職場で出会いました。

この職場、１年以内離職率100％という、恐ろしい所でした。

当時、出勤１日目で異変を感じた彼女が、私に尋ねました。

「花甘露さん、ここの職場は、一体どうなっているんですか？」

この問いに、ありのままを正直に答えた私。

（どうせ隠しても、バレるモンね！）

「ボス夫妻は、狂っていて、従業員を奴隷の様に扱います！」

「ひたすら我慢して、黙って働く他ありませんね！」

この答えを聞いた彼女。私の事を「正直な人なのね！」と思ったそうです。

それから７日後、彼女は退職を申し出ました。

しかし、ボス夫妻に押し切られて、その後１か月は辞めさせてもらえませんでした・・・。

退職日に、友人が私に言いました。

「花甘露さん、ここって、普通じゃないんだよっ！」

「あなたも、早く辞めなよ～」

彼女の退職から２０日後、私も退職しました。

その後、不思議な縁があって、今の職場でまた、彼女と一緒に働く事になったのですが・・・。

この職場、以前の職場に比べれば随分マシです。

ボスが精神不安定であることは同じですが、機嫌の良い日に限っては、昼食を奢ってくれたりします。

本人曰く「アメとムチ」。（何か勘違いをしています。）

しかし、機嫌の悪い日のボスは、とても暴力的で、従業員の自尊心を傷つける様な発言をするのです。

大人しくて優しい私の友人ですが、誇り高き人です。

いい加減な事が大嫌いで、何事に対しても軽薄で、口先だけで誤魔化そうとするボスに苛立ちを覚えていました。

彼女が一番許せなかった事は、やはり、皆の前で侮辱され続けた事。

ボスは、軽い気持ちだったのかも知れませんが・・・。

その様子を見せられ続けた私。とても気分の悪い日々を過ごしました。

（私も、もう少ししたら退職するモンね！）

またしても、同じ運命を辿る２人なのでした・・・。