【エアドロ狙い】Ethereum Layer2のArbitrumを解説
こんにちは、Mです。
今回は、Ethereum Layer2であるArbitrumについてです。
先日、同じくOptimistic Rollupを採用したEthereum Layer2であるOptimismが独自トークン$OPのエアドロを行うと発表しましたね。
Arbitrumもトークン発行を噂されているLayer2 PJになるため多くの方が既にプロダクトを触っていると思います。
私も数ヶ月前にETHをL1のEthereum blockChainからL2のArbitrum Chainにbridgeしてスワップ等していたのですが、Arbitrum上のDappsをあまり触っていない事を思い出し度々触る事を決意しました。
エアドロの条件となりうる情報をTwitterで得る事が出来ますが、確定的な条件はノーバーディーノウズであるため、〇〇をしましょう!といったアドバイスは出来ませんが、簡単にArbitrumについて&触ったDappsを共有したいと思います。
何よりもETHのガス代は安いですし、ストレスにならないほどスピーディーであったため感動しています。
それでは、進めていきましょう。
※本ニュースレターで紹介されているプロダクトを触ればエアドロが付与される事は確約されていないことをご了承ください。
Arbitrumとは
Ethereumが2.0へアップデートを進めており、現在はテストネット(Kintsugi)の段階ですが、Ethereumのスケーラビリティの課題(処理速度・手数料高騰)は解決に至っておりません。
スケーラビリティの問題によって引き起こされている課題は、多くの方も体感していると思います送金や取引の際に消費されるETH手数料(GAS)の高騰ではないでしょうか。
ETHやERC20トークンの送信や取引を行う際に$50~$100以上の$ETHを手数料として消費する事が多々あります。
そのようなEthereum Networkの課題であるスケーラビリティは、Ethereum 2.0稼働後によって解決となる予定ですが、スケーラビリティの課題が解決するまでに数年かかると言われていることから、スケーラビリティソリューションであるRollups(ロールアップ)が提案されることになりました。
Arbitrumは、2021年9月にmainnet launchを遂げておりまして、Ethereum blockChainの外で取引の処理を実行するOff ChainのOptimistic Rollupを採用したL2プロジェクトです。
ArbitrumのRollupではEVMと互換性があることで、Ethereumで構築したコードを変更してArbitrumに移植する必要がない開発者にも優しい構築環境となっています。
また我々DEXやDeFi等を触るユーザー目線では、EthereumのL2であることからセキリティを備えたままスピーディーにコスト(ガス代)を削減して利用する事が出来ます。
ArbitrumのTVLについて
Arbitrumは、Ethereum Layer2で最も使用されているNetworkと言われており、Arbitrum上で預け入れられている資産(TVL)が高水準です。
TVLとは、Total value lockedの略でDeFiプロトコルに預けられた暗号資産の価値の事を指しますが、主にステーキング・レンディング・流動性プールが当てはまります。
ArbitrumのTVLがEthereum Layer2の中でトップである理由は、ArbitrumにEVMが実装されていることから、Ethereumで展開されているDeFiプロトコルをArbitrumで動かしガス代を抑えて利用している事が大きいでしょう。
実際に各blockChainのTVLを可視化してデータで見る事が出来るdefillamaで確認をするとTVLが高いblockChainランキングでトップ10に位置しており、預け入れられた資産は$1.92Bの資産がロックされております。(22.5/2)
同じくLayer2であるpolygom(MATIC)はサイドチェーンを採用しており、TVLは$1.73Bの差がありますが、先日エアドロを発表したOptimism($OP)のTVLは、$440.34mであることからOptimistic Rollupを採用したPJでは、Arbitrumが断トツで価値をロックしているecosystemであると言えます。
$1.92Bの内訳は、SushiSwap (SUSHI)が25.05%のドミナンスを占めており$481.19mの資産価値がロックされています。
2番目は、GMX(GMX)で$245.64m。続いてCurve (CRV) が$225.24m、Stargate (STG) $218.28mの価値がロックされており、ArbitrumのDeFiプロトコルTOP10は以下の通りになります。(22.5/2)
Ethereumのプロトコルが477に対してArbitrumが現在79しか展開されてないことから、個人的の見解になりますが、TVLには伸びしろがあり、今後もecosystemや展開次第で増えていく事が予想されます。
Arbitrumの開発元は?
Arbitrumは、イーサリアム向けの一連のスケーリングソリューションを構築している会社であるOffchain Labsによって開発されています。
Offchain Labsは2018年に New Yorkにて設立され、linkedinの情報によりますと25名以上の社員が働いております。
それでは、どのような方がArbitrumの開発の指揮をとっているのかFoundersの経歴からみていきましょう。
エド・フェルテン
Ed Feltenは、共同創設者兼チーフサイエンティストです。
Ed Feltenは興味を引く経歴のもち主なのですが要点をまとめてみました。
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1985年:カリフォルニア工科大学にて物理学の学位を取得して卒業
1986~1989年:カリフォルニア工科大学で並列スーパーコンピュータープロジェクトのスタッフプログラマーとして勤務
1991~1993年:ワシントン大学のコンピュータサイエンスの大学院に入学し、1991年に理学修士号、1993年に博士号を取得(※論文は、並列プロセッサ間の通信用の自動プロトコルの開発
1993年:コンピュータサイエンス学部のプリンストン大学学部に加わり2003年に教授に昇格
2005年: プリンストンの情報技術政策センターの所長
2006年~2010年:Electronic Frontier Foundation(EFF)の理事会のメンバー
2007年:Association forComputingMachineryのフェローに就任
2010年:連邦取引委員会の最高技術責任者(チーフテクノロジスト)に任命
2013年:全米技術アカデミーのメンバーに選出
2015年:ホワイトハウスの米国副最高技術責任者(チーフテクノロジーオフィサー)に任命
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スーパーコンピューターやデジタルテクノロジーにおいて培ってきた実績は確かなもので、ホワイトハウスの米国副最高技術責任者に任命されていることから、テクノロジー関係で絶大な信頼をおかれている人物であることが分かります。
スティーブンゴールドフェーダー
Steven Goldfederは、Off chainLabsの共同創設者兼最高経営責任者です。
プリンストン大学では、セキュリティ&プライバシー研究グループ、CITP大学院生フェロー、および全米科学財団大学院研究員のメンバーで博士号を取得しています。
その後の研究対象が分散型デジタル通貨に関連する暗号化、セキュリティ、プライバシーに重点をおいており2016年にはプリンストン大学からBitcoin and Cryptocurrency Technologiesを出版。
またイーサリアムやビットコイン、blockChainについて出版を出しており、自身が開発を務めるArbitrum:についてのScalable, private smart contractsを2018年に下記サイトで公開しております。
スティーブンゴールドフェーダーstevengoldfeder.com
ハリー・カロドナー
Harry Kalodnerは、Off chain Labsの共同創設者兼最高技術責任者であり、エンジニアリングチームを率いています。
2014年~2020年にプリンストン大学で暗号資産の経済学、匿名性、インセンティブ互換性を研究していたHarry Kalodnerですが、2012年~2013年8月までappleにてインターン生としてソフトウェアの開発を行った実務経験をもつ方です。
以上がFoundersの経歴になります。
Arbitrumを支えるチームメンバーは、米国で有名な暗号資産取引所のクラーケンで働いた経験があるソフトウェアエンジニアのLee Bousfield、Ethereumのノード運用ソフトウェアParityやblockChainをローンチするためのオープンソースのソフトウェアTendermint、多くの人が聞いたことがあると思いますAdobeで経験をもつPeter Haymondがパートナーシップマネージャーとして携わっています。
また優秀なソフトウェアエンジニアだけでなく経済学の学士号を取得しているメンバー、JD / MBAを取得している戦略ディレクターなどが在籍しておりプロフェッショナルが集まるPJとなっております。
Arbitrumの資金調達は$120M
SEED、SERIES A、SERIES Bの3ラウンドで$120M(1億2400万ドル)の資金調達を行っています。
資金調達を行ったVCはPantera、 Polychain Capital、Ribbit Capital、Redpoint Ventures, Pantera Capital,、Alameda Research、Mark Cubanといった業界でも一流の顔ぶれです。
Arbitrum ecosystemを触ってみた
Arbitrumには、現在200を超えるサービスが展開されておりポータルサイトでは、Arbitrum上で触る事が出来るDapps、NFT market places、wallet等を閲覧する事が出来ます。
TwitterやSNSで噂されているエアドロの条件は定かにはなっていないものの、過去のエアドロを行ったPJの例になぞると、Arbitrumでecosystemのプロダクトを触っておく事、利用度の回数を増やしていく事がトークンの付与が行われる条件として有力とされております。
今回のニュースレターでは、ポータルサイトを参考にArbitrum上で展開されているDapps・プロダクトを触ってみましたので共有したいと思います。
※Arbitrumを使うにはL1のETHをL2のETHへbridgeさせてRETHとして運用していくことになります。(Arbitrum bridge)今回のニュースレターではL1⇔L2のbridgeを行う解説は書いていないのでご了承ください。
その後(Arbitrum bridge)を再度使ってみましたので簡単に共有します。
Arbitrum bridgeを開きますとこのような画面が表示されるのでウォレット(メタマスク)と接続します。
メタマスクにdepositしているETHをL2のアービトラムに転送する方法は、転送したいETHの数量とdepositをクリックします。
トランザクションが通りますとおよそ10分程度に転送が完了しますので待ちましょう。
以上でL2のアービトラムにETHを転送完了できアービトラム上でプロダクトやサービスを触る事が出来るようになります。
それでは、多数ある中で触ったプロダクト・サービスをみていきましょう。
Dapps編
Dapps編では、DeFiプロトコルが目立つラインナップとなっています。
UNISWAP
GMX
AAVE
1INCH
tracer
にてスワップやレンディング等触っています。
UNISWAP
おそらくDEX(分散型取引所)を使っている人でUNISWAPを知らない方はいないのではないでしょうか。
イーサリアムのDeFiプロトコルの王道ともいえるDappsになります。
過去に大手取引所のcoinbaseの取引量を上回るほど使われたDEXです。
こちらのUNISWAPではETH☞DAIにスワップを行いTXを記録しました。
GMX
GMXはblockChainをアバランチとアービトラムを使う事が出来る最大30倍のレバレッジで取引する事が可能な分散型取引所です。
Arbitrumでは、スシスワップの次にTVLが高くArbitrume ecosystemの中でも需要が高まっているDappsになります。
GMXではDAI☞USDCへスワップを行いTXを記録。
AAVE(V3)
https://app.aave.com/?marketName=proto_arbitrum_v3
AAVE(V3)は、主要Chainでレンディングサービスを提供するDefiプロトコルです。
先ほどのデータベースサイトdefillamaを見てみますと、Arbitrumの他にAvalanche(AVAX)やpolygon、FantomといったチェーンでもTVLがあります。
このように各チェーンでもレンディングプロトコルとして需要がありまして現在はAvalanche(AVAX)がAAVE(V3)のTVLを占めています。
現在、ArbitrumでAAVE(V3)のレンディングを下記の銘柄で行えるようになっています。
今回は、DAIをSupply(供給)してborrow(借りる)を行いTXを記録してみました。
価格変動が気にならないステーブルコインUSDCやUSDTもありますので是非一覧を見てみてください。
1INCH
1INCHは、2020年の8月にメインネットローンチされました分散型取引所(DEX)です。
Avalanche、polygon、Fantom、Gnosis、Arbitrum、BNB、Ethereum、Optimisticのチェーンを使えるため幅広くDeFiを行える利点があります。
現在は、自律分散型組織(DAO)として運営されています。
1INCHでは、USDC☞USDTへスワップを行いTXを記録。
tracer
トレーサーはDAOで管理されるデリバティブ取引が行える分散型プロトコルです。
Arbitrum Networkでは、パーペチュアルプールを使用する事が出来てレバレッジトークンの作成を可能に出来ます。
トレーサーでは、ETH/USDのmarketでlongを行いTXを記録してみました。
こちらはポジションを持つときにBALANCERのDappsで操作する事になりますので使われる方は確認ください。
Slingshot
https://app.slingshot.finance/trade/ETH
SlingshotはPolygon、Arbitrum、Optimism、BNBといった主要チェーンで取引を行える分散型取引所です。
USDC☞WETHその逆も行いました。
Bridges & On-Ramps編
Bridges & On-Rampsでは、
hashflow
binance
HOPProtocol
を触ってみました。
binanceは、Arbitrum Networkのサポートをする事を2022年1月6日に発表しました。
現在バイナンスからETHをArbitrum(L2)へブリッジする事が可能となっております。
バイナンスがArbitrum Oneの統合を完了し、レイヤー2のETH入金を開始へ | Binance Supportwww.binance.com
hashflow
hashflowはクロスチェーンであることからBNB、Avalanche、polygon、Arbitrum、Ethereumを相互運用可能になっており、チェーンを跨ぐブリッジを行うことなくチェーン間で取引を行える分散型取引所です。
行ったことは、USDC/Arbitrum☞USDC/polygonへスワップを行いました。
HopProtocol
HOPは同じくエアドロが噂されているPJでL1とL2を迅速にブリッジ出来るプロトコルです。
選べるNetworkは以下です。
・polygon
・Gnosis
・Arbitrum
・Ethereum
・Optimistic
現在5種類のネットワーク間で資金の移動を行う事が出来るようになっており、銘柄はUSDC、DAI、ETH、USDT、MATICを送金出来ます。
USDC/Arbitrum☞USDC/polygon、USDC/polygon☞USDC/Arbitrumを記録。
【追記】
その他にエアドロが噂されている
across(https://across.to/)
LI.FI(https://li.fi/)
でのブリッジを行いました。
NFT Marketplaces編
NFT Marketplacesは、現在3つが稼働しています。
他のプロダクトに比べて現状やや少ないように感じますが、TOFUNFTが使いやすかったためNFT Marketplacesは特に不満はないと思います。
TOFUNFT
TOFUNFTは、日本に本拠地を置く株式会社COINJINJAが運営するマーケットプレイスです。
Multichain対応が特徴となっており多言語で展開されているためグローバルな設計となっています。
現在の熱いコレクションランキングは以下の通りです。
TXを記録するエアドロ目的であれば数10$でmint出来るNFTもありましたよ。
marketで買えるNFTをmintと出品を利用してみました。
アービトラムコミュニティでTOFU NFTを使っておくといい噂が出ていたそうなので念入りに触ってみてます。
Stratos
Stratosは、Optimism NFT Marketplaceを構築したQuixoticが立ち上げたNFT Marketplaceです。
Arbitrumで最大のNFTマーケットプレイスとのことですからこちらでも記念にNFTをmintしてみました。
終わり
長丁場になりましたが、Arbitrumの解説について読んでいただきありがとうございました。
Arbitrumのエアドロ狙いが目的でArbitrum ecosystemを触ってみましたが、EVMが実装されておりL1のイーサリアム同様にDeFi等のプロダクトをガス代気にすることなく触れるのは感動でした。
また相互運用性をもつPJがArbitrum上でも稼働しているため、チェーン間の移動の煩わしさがなくブリッジとスワップをスムーズに行える事が快適に感じましたし、Ethereum Layer2の中で断トツでTVLが高いのも頷けます。
様々なプロダクト・サービスを使ってみましたが、まだまだエアドロのチャンスがあるかもしれないので引き続き追っていきたいと思いますし、先ずは5月中旬に始まるといわれるArbi-verseNFTを獲得出来る機会The Arbitrum Odysseyを注目をしていきたいと思います。
The Arbitrum Odysseymedium.com
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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