#11 DJ JUCOとの制作
【宇宙よりも遠い場所】
【JWR】
のレコーディングが終わる頃。
ビートを担当してくれているDJ JUCOが
Bullpen lab.にやってきた。
ラフミックスを聴いてもらうと
「いいじゃないっすか。バッチリです。」
といい表情で言ってくれたので
鼻の下がデレデレに伸びた。
褒められて伸びるタイプなのだ。
当時、出来上がったモノは
シンプルなループに声を乗っけただけの段階だったので、
俺たちのラップに合わせてJUCOさんにエディットしてもらう流れになった。
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【宇宙よりも遠い場所】
のレコーディングに関しては、個人的に"挑戦"してみたいことがあった。
林「あ、あのぉ…(モジモジ)俺のバースのこの部分にコーラスで入れてみたい裏声のメロディみたいなのがあってなんかちょっと変かもしれないですけどちょっと撮ってみてジュコさんにきいてもらっ(早口)…」
MCW「…(気持ちわりーな、いいから早く)とりあえず録ってみなよ。」
8ronix「はい。いきまーす。」
♬♬♬
林「あ、あのぉ…これをオートチューンみたいなかんじで」
8ronix「お待ちください…(1分後)…こんな感じですか?」
といった流れで出来上がったメロディラインが個人的な"挑戦"の部分で
ここでも8ronix の仕事の速さが光った。
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JUCOさんに聴かせてみると
「ここの部分のコーラス、すごくいいね」
と反応してくれたので
「へへ、ここはあのぉ一応録ってみたんですけど、もしなにかに使えれば…なんて思いまして」
と子分みたいな言い方で答えた。
各々の意見を擦り合わせていった結果
挑戦的に作ったコーラスがなんと
フック部分に抜擢される事になった。
JUCOさんのエディット作業が終わり、完成した曲を聞いてすごく感動した。
コーラスを入れたバランスも良く、最高の仕上がりじゃないか。
やりたい事はひとまずやってみる、何事にも大人チャレンジは大切だ。
こないだライブでMCWが「みんなのお陰で作れた作品です!」と言っていたが
まさに、みんなで作った曲だ。
【宇宙よりも遠い場所】
はレコーディング当初のビートと比べると足された要素が多く感じられ、2人のラップが一気にノッた。自分のラップもエディットが加わって理想通りになった。
後半から終わりにかけて伸びながら泳いでいくビートの展開は
"この部分"の為に2人のラップがあった。
というくらいにカッコいい仕上がりで、タイトル通りに遠いところまでいける。
"この部分"は現在のLaLapaloozasのライブでも一番聴かせたい所でもあり
MCWがLIVE中に
「DJ JUCO BEATS!!リッスン☝️」と言うと俺は隣でFOGGYでの光景を想っている。
【JWR】
はレコーディング時より、ビートの力強さを生かす為の引き算が絶妙にキマったエディットに仕上げてくれた。
"ドスン"とヤバい鳴りのビートを数々手掛けてきたJUCOさんの繊細な部分が、力強く現れた曲だ。
おかげさまで“7インチのウォント"も良く耳にする、我々の代表作に仕上がった。
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ブルペンからの帰りは
"タイシさんが最近いったらしいラーメン屋"にいった。
ラーメン屋を出てから、JUCOさんに自分の事の報告や、今考えてる事とかを多分話した。
JUCOさんは特に、俺の色々を気にかけてくれていたので
音楽でセッションできたことが嬉しくて、胸がスッとした夜でもあった。
帰りの車内でMCWがアニソンに合いの手を入れていて気持ち悪かった。
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