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「なんとなく不調」を抜け出すためにやったこと(デジタル・ミニマリズム入門)

こんにちは、IT系の会社で勤務をしているmigiです。

業務内容的にも出社が必須でないこともあり、普段はフルリモート&フルフレックスで勤務しています。気づいたらリモート歴が1年を超えていました。

引越しを含め在宅環境を整えたことで出社するより快適に仕事ができるようになり、満員電車での出勤も無くなったことで無用なストレスを受け取ることがなくなりました。
(通勤時間がなくなったことで睡眠時間も確保しやすくなり、飲み会も減ったのでお財布にも優しい)


「リモート最高じゃん」と思っていたわけですが、
気づいたら「なんか不調が続いているぞ。仕事が億劫だ。」になってしまっていました。
そこから抜け出すために色々調べて、いろいろ試してみたので、備忘録としてまとめます。
※自分にとっては効果があったもので万人に推奨するものではないです。また、色々紹介リンク貼っていますがアフィリエイトではありません。

のちに説明するデジタル・ミニマリズムを取り入れて、身の回りのデジタルツールを整理したおかげで比較的回復してきており、前向きな思考ができている状態です。

1. バーンアウトを疑う

「なんとなく不調」と感じ始めたのは今年の4月末、GW直前の頃です。

4月はフルリモートの研修講師をすることが事前にわかっており、フルタイムの研修で通常業務はできないため、3月末までに業務に一区切りをつけていました。

約1ヶ月の研修が終わったタイミングで疲労感もあったので、フレックスを利用して時短勤務していました。

思えばこの頃から、業務開始前に気が重くなったり、業務中に時計を見る回数が増えていたのを覚えています。

初めはモチベーションの低下を疑っていました。
4月に参加していた研修はかなりのめり込んでいて、最終日の達成感も相当あったので一時的にモチベーションが下がっているのだと。

対策として「手を動かしていればモチベーションは後からやってくる」の精神で手を動かし続けました。
しかしあまり効果がなかったです。これまで面白がれていた仕事が楽しくないのです。集中できている時間よりも集中できない時間の方が長くなり、「頑張りたいけど頑張れない」状態が続きました。

次第にバーンアウト(燃え尽き症候群)を疑うようになりました。
なお、「燃え尽き」はスポーツ選手の引退会見のような「やり切った後に来る清々しさ」ではなく、「燃えたかったのに燃えられなかった」、不完全燃焼の意味が近いです。

「これだけ頑張って、これだけ尽くしたのに」相手にその気持ちが通じなかったのが失恋だとすいれば、バーンアウトは仕事に対する失恋に近いと言うことができます(HBRより引用)。

ハーバード・ビジネス・レビューによるとコロナ以降バーンアウトの人は増えているようです。

ちなみにバーンアウトに陥りやすくなる主要因は

1. 継続不可能なほどの業務過多
2. コントロール不在と見なされる状態
3. 努力に見合わない報酬
4. 支援コミュニティの欠如
5. 不公正
6. 理念やスキルの不整合

の6つと言われており、詳細は省きますが組織側の課題が多いように見えます。

しかしながら、今勤めているのはホワイト企業なので当てはまりそうにありません。当時、全然業務過多でもなかったですし、勤めて数年経っていたのでいまさら会社に対する上記のような不具合を感じませんでした。

これは困りました。自分のこのモヤモヤっとした状態がなんなのかわからないのは不安です。今思えば、一番恐れていたのは、メンタル不調で家族に迷惑をかけるとか、仕事を手放すことだったのかもしれません。



2. ”languishing”

その後もダラダラとゾンビのように過ごしていたのですが、
「なんとなく元気がない」状態を”languishing”と呼ぶことを知り、すっと心が軽くなります。

"バーンアウトでもないし、うつでもない。けどどこか希望がない。なんか楽しくないし、目的ももてない。なんだかモヤモヤする。" この症状に対し、社会学者の Corey Keyes 氏は languishing という名称をつけました。日本語だと"衰弱"という意味ですが、要はゆるやかに不調になっている状態を指します。

「なんとなく元気がない」状態には名前があり対応が必要だと全マネジャーは知っていたほうが良い
https://tomoima525.hatenablog.com/entry/2021/06/16/153359


結局のところあまり元気がないんだなあと、妙に納得することができました。

自分に元気がないことがわかれば、元気を取り戻すためにやることを考えることができます。また、精神疾患のレベルでのメンタル不調ではないようだったので、元気を取り戻すために取り得るアプローチを制限せずに済みました。



3. 「なんとなく不調」抜け出すためにやったこと

デジタル・ミニマリストの考え方をインストールする
この不調時期に"よさそうなTips"をいくつか試してみましたが、小手先のTipsでは対処療法に過ぎなかったです。

例えば「SNSをみないように気をつけてみる」ようにしてみるとか。業務時間を含めて結局スクリーンの前にいることが多く、なあなあでSNSを開いていました。Twitterの引力には逆らえなかったです。

「なんとなく不調」から抜け出すためには、情報との付き合い方、さらに根本的には時間の使い方を変えるしかないと考えました。良さそうな方針を探す中で出会った「デジタル・ミニマリスト」。思ったよりも重厚で、かなり良い指南書になりました。(文庫出ているの知らなかった・・・)

この本では、デジタルツール(主にSNS)によって時間を細切れにされ、注意散漫になっていることに警鐘を鳴らしています。

著者の主張は明瞭です。

・デジタルツールによって主体性が失われ、孤独が欠乏することによって内省の時間が失われていること
・単にデジタルを使わないのではなく、意図と目的をもってツールとして利用すること
・使わないツールは消す、捨てること

デジタルツール(主にスマホアプリ)はより依存するように設計されています。例えばSNSでは新しい話題が日々発信され、PUSH通知が届き、他人の投稿に反応せずにはいられないように行動をコントロールされていることを多様な事実から説いています。

こんな一節にはドキッとします。

いいねがついたからどうか確認する行為は、喫煙と同じくらい依存性が高い。

非常に納得感がありました。SNS(特にtwitter)をはじめとしたアプリを特に目的もなく開いている時間が増えている実感はあり、iPhoneのスクリーンタイムも3時間を越えていました。

せっかく通勤時間がなくなったのに、空いた時間をスマートフォンに費やしていたとなると、主体性は失われていそうです。

書籍の中では30日の見直し期間を設けて、最終的には不要なアプリを消すことを推奨しています。自分も早速スマートフォンからSNSアプリを消しました。

業務時間外かつPCの前にいるタイミングで、制限時間を設けて情報収集を目的に閲覧することはOKなルールを作り、フォローも整理しました。会社のSlackからログアウトしたのはもちろんのこと、Amazonのアプリすら消しました。

まだ初めて1週間程度ですが、かなりの効果を実感しています。

家の中でスマホを持ち歩くことは減りましたし、外に持って出ない時すらしばしば。本を読む時間が増え、考える時間が増えた実感が持てています。次は日記をつけてみよう。

興味があれば本を読んでみることをオススメします。

健康行動の強化

健全な精神は健全な肉体に宿るを信じ、健康面も意識して整えはじめました。

睡眠の管理

睡眠の重要性は今更だと思いますが、この書籍が詳しいです。

当面、以下のようなルールを採用して、習慣化を進めています。

・睡眠時間が6.5時間を下回らないようにする。
・起きる時間を固定する
・深い眠りを1.5時間目標にとる


前述のデジタル・ミニマリストのルールに基づき、睡眠の質を高める目的に対してウェアラブルデバイスが貢献すると判断し、Xiaomi Mi Band 5を購入しました。つけている感覚がないくらい軽く、防水で充電も長持ちしているので満足しています。5000円以下で購入したのでコスパ最高です。
(AppleWatchは自分にとっては機能過多かつ睡眠時に邪魔なので家族にあげました)



有酸素運動

元々リモートで座っている時間が長すぎるので、定期的に体を動かすような習慣づくりをしていました。

最近ではよりルールっぽく運用しています。

・起床したら水を飲む。水を飲んだら着替えて外に出る
・外に出たら30分を目安に歩く
・8000歩/日を目標にする(朝の散歩では足りないので夜に家族と散歩する)
・散歩中はPodcastや音楽は聴かずにぼんやり考え事をする
・週末に自転車を1時間漕ぐ

以前はPoscastを聴きながら散歩をするようにしたのですが、
デジタルと距離を取ることを意識して頭の中に浮かんだことをぼんやり考えながら歩いています。結構気持ちが良いです。
たまにメモを取る程度にはスマホを利用します。

また、自転車に乗るようになりました。週に2~3回程度、近くのサイクリングロードで1時間ほど漕いでいます。
ミニベロだとスピードに限界があるのでそろそろ標準サイズの自転車が欲しいです。toyko bikeが欲しい。




4. まとめ

自分自身の「なんとなく不調」から始まって、
デジタル・ミニマリストの考え方を実践しているうちに生活そのものが楽しくなってきています。仕事も慌ただしいですが快調です。

そんな話をPodcastで話しました。よければご笑聴してください。


これを読んでくださった方にとって、ニューノーマルなライフスタイルを考える一助になれば幸いです。

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