ポリファーマシーと「Low-value care」
地域医療ジャーナル 2022年4月号 vol.8(4)
記者:syuichiao
薬剤師
2010年代の後半に、日本でも関心を集め始めたポリファーマシーは、未だに解決困難な臨床課題の一つと言えます【1】。薬の処方数が多いことは、潜在的な薬物有害事象のリスクを増加させ、個人の健康にも悪影響を及ぼすという理屈が分からぬでもありません。実際、薬の副作用が明らかな事例が存在することも確かでしょう。しかし、ポリファーマシーの文脈でいう有害事象「リスク」に対する介入が、人の生活にどの