見出し画像

サバティカル at BU(研究生活編)

こんにちは.数理工学科の木下です.今1年間のサバティカルでBinghamton University(BU)に滞在しています.アメリカに来てから2か月程度経ち生活に慣れてきたので,こちらでの様子を簡単にnoteに書いてみます.BUはニューヨーク州とペンシルベニア州の境界付近にあり,日本の方々が想像するいわゆる”ニューヨーク”とは全く異なる自然豊かなのどかな場所にある大学です(近くに自然保護区がある).町の様子などはまた後日紹介することとして,まずは大学での様子を簡単に書いてみます.

佐山さんがBUにいる数少ない日本人を集めて下さり,歓迎会を開いていただきました…他の方々の写真の了承を得るのが手間だったので切り抜きで…(右:佐山先生,左:私)

今回のサバティカルではBUで複雑系・ネットワーク科学を専門としてらっしゃる佐山弘樹先生に受け入れ教員となっていただき,研究活動を進めさせて頂いております.僕の研究と佐山さんの研究は必ずしも一致してるわけではないのですが,色々前向きなアイデアが出てくる方でとても有意義な研究議論となってます.初めに,こちらで持ってる種になりそうな研究テーマを幾つか話して,すぐにまとめることが出来そうなBike Sharing System研究から手を付けてます.このテーマは昨年度(2024年度)の卒業生の坂東くんが手掛けたネタでよく頑張ってくれたのですが,クリアにまとめるにはこちらで追加計算が必要だったりします.実は純粋なデータ解析系の研究は初めてなので,データ解析でいろいろ新しく学ぶこともあり,また自分でがっつり手を動かす時間を取れること自体がとても楽しい.佐山さんとは1,2週間に一度研究議論してる感じです.

研究室(個室,仕事机が昇降机なのですが,デスクワークが多い人にとっては健康にもとても良い気がします…買いたいかも)

研究室ですが,初めは相部屋になると伺っていたのですが,なんと!来てみたら個室が用意されてました.ラッキー♪この部屋でとても気に入ってるのは昇降机です.これ,座りすぎで腰を痛めかねない研究者にとっては必須じゃないでしょうか?僕の場合,眠くなる昼食後は立ってPC叩いてます.
学内のネットワーク環境は基本的にeduroamです.Visiting ScholorとしてBUのアカウントをもらってますので,すぐに使えました.とにかく,このアカウントが命綱で保険から何からすべて紐づいております.また,部屋にプリンターがなかったので(フロアにあるプリンターは印刷物を取りに行くのが面倒),すぐに購入して今は研究室で使える状態です.アメリカでは紙のサイズがLetterというA4より少し短く,幅が大きいサイズがデフォルトなのですが,日本から持ってきたファイリングシステムとずれてしまい,ちょっと残念です.

さて,BUではWatson College of Engineering and Applied Science Systems Science and Industrial Engineering (SSIE)に所属しているのですが,ネットワーク科学や複雑系の研究者がとても多いです(BUに来る前は良く知らなかった…).Luis M. RochaとCarlos Gershensonなどが在籍し,Garshensonは今年度からCCS(複雑系の一番大きい国際会議)のチーフになりました.また,日本人がほとんどいない中で幸若さん(ネットワーク科学)と知り合えたのはとても良かったです.

佐山さんとは詳細に研究議論してるのですが,せっかくなのでRochaのゼミに週1で2か月程度お邪魔させていただいておりました.RochaはPh.Dの学生指導しか行っておらず,ポルトガルとUSの2つの研究室を運営してます.紹介している研究自体は面白そうなのですが,ネイティブ同士の英語議論(とにかく速い)はほぼ理解できません.一度,それなりに準備をして僕の昔の研究も話させてもらったのですが,なかなか伝わらず歯がゆい思いをしました.1,2人の私の研究に興味を持ってる人と英語で話すのと,ある程度の人数の前で英語で議論する状況では求められる英語レベルが全く異なるのを実感….とはいえ,実質的にBUでの研究は個人研究で共同研究としては佐山さんと進めれば特に問題ないので,これも一つの経験かと気楽に考えてます.

…とまあ,普段の研究活動はこんな感じなのですが,初めてのアメリカでの生活なので,やらかした話などはたくさんあります.また,そのあたりについても小出しに書いてみようかと思います.

Have a good day!
(頻繁に言われる言葉…常套句すべて you tooと返してます)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?