コミック32

038 妄想ジムその後

以前ジムに行く妄想を記事にしました。


運動は基本妄想専門で、たまに気が向くと外を走りに行くような生活だったのですが、先月ついにジムに入会しました。

こそこそと週3で通い続けて、もうすぐ1ヶ月になります。

外を走るのも気持ちよいけど、信号で何度も止まるのは面倒だし、自転車や車がこないか気をはっていたりして、ぼーっと走るということがなかなかできなかったのですが、室内だと何も考えずにぼーっと走れていいですね。天気にも左右されないというのも嬉しい。「走りながらぼーっとする」というのがよい気分転換であり日々の楽しみになりつつあります。

とはいえ、ときどきは走りながら音楽を聞いたり動画をみたりしています。最近はAmazonプライムで「パンとスープとねこ日和」というドラマをみていました。


原作:群ようこ、出演:小林聡美、もたいまさこ、美波、塩見三省、市川実和子、光石研、という、いかにも私が好きそうなドラマ。同じく群ようこ原作の映画「かもめ食堂」が好きな人は、きっと心地よさを感じるとおもいます。

ずっと母との2人暮らしだったアキコ(小林聡美)は、母の突然の死、そして勤めていた出版社の理不尽な人事異動で、母の営んでいた食堂を自分でやっていく決心をします。自分のセンスで改装したアキコの新しいお店は、パンとスープだけというシンプルなメニュー、お手伝いのしまちゃん(伽奈)との2人だけの小さな店。ある日現われた1匹のネコと暮らし始めるアキコ、そして、アキコの周りには、楽しく世話をしてくれる、商店街の大人たち…。(「Story」より)


かなしみを涙で表現しないところが好きでした。あと小林聡美のひらくカフェで働く役を演じた、伽奈さんという役者さんが朴訥としていてよかった。


そんな感じで時々動画もみつつ、でもやっぱりずっと見ながら走るのは疲れるので、「どうしたらもっと心地よくぼーっと走れるのか」を考えていたのですが、この間ちょっとヒントをみつけました。

それは、電源を切ったテレビ画面をみることです。

ランニングマシンには一台ずつテレビがついていて、自由に番組をみられるのですが、この電源を切ると、真っ黒の画面にぼんやりと自分が映るのです。

もし向かいにあるのが鏡だったら自分が見えすぎて落ち着かない(あまり自分を直視したくない)、でもテレビや動画では心身が消耗する、走った距離だけを黙々とみているだけでは飽きる、そんなときに、この黒い画面に映る自分のぼやけた輪郭みたいなものを見ながら走るのは、ちょうどよいことを発見しました。

自分が走ると、ぼやけた自分も走る。ゆれると、ゆれる。とまると、とまる。

同時に動くのは当たり前なんだけど、相手(画面の中の自分)がぼやけてみえるだけになんていうかこう、自分なんだけど自分じゃないような、みえるようでみえていないような、自分が自分でなくなっていくような、じっとみながら走っているとなんともふしぎな気持ちになります。

何をいってるのかわかってもらえないかもしれない(うまく書けない)けど、瞑想に近いような効果を勝手に感じて、これはいいぞと思っています。

今日も、テレビの向こうのぼやけた自分に会いに行ってきます。

(絵日記どうやって続けていこうと悩みつつ、今日は文章メインにしました。次はどうしよう)

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