広がる新型コロナ。繰り返される過ちと課題。

最近では、累計感染者は63000人を超え、回復者は49000人程いる。ソーシャルディスタンスやマスク・消毒など我々の生活において様々なところで不便を感じている。
その中でも深刻な問題は、新型コロナウイルスの感染者で完治された人の差別や誹謗中傷や嫌がらせ行為などが横行し常態化している。文部科学省か萩江田文部科学大臣も新型コロナウイルス感染者を差別しないでという声明を出すほど事態の深刻性がよくわかる。
私はとある出来事と重なる部分があると思い出した。
皆さんは3.11東日本大震災のことを覚えているだろうか。
東京電力の福島原子力発電所第一原発が水蒸気爆発を起こし大量の放射線が流出した事故により復興したくてもできない事情が様々な”差別”や”偏見”・”誹謗中傷”等で前に進めない人達が大勢いる。
朝日新聞デジタル2016年11月16日の記事には、福島県から横浜市に自主避難してきた当時中学一年生男子生徒がいじめを受けていた。いじめの内容は「菌」や「賠償金もらっているだろ。」などの差別や脅迫を受けたという出来事が報道されている。
その他にも福島産の野菜や米などが放射線浴びているからと言う理由で販売ができない自体になったりと様々なことが起きている中でまたしても新型コロナウイルスに感染したからとして差別や誹謗中傷などしている人があとを絶たない。
9年の年が経っても人は相変わらず人を差別し傷つけあう。
未知の病気に打ち勝ったことでも凄いことであり寧ろよく生きたと私達は迎えるべきであるが、人々は傷口に塩に加え酢を塗り込むようなことをしている。病気に無縁の人間はいたとしても病気に無敵な人間はいない。新型コロナウイルスから回復した人達を当たり前に溶け込める。元の日常に戻す支援は行政だけでなく私達一人一人が手助けする必要があると考える。
この2020年は私達も考え直しこの極地をどう乗り越えるか今、迫まれている。

林 聖基