初体験はいいもんだ。

年を重ねるにつれて、経験が増えてくる。
すると当たり前だけど、初めましてが少なくなってくる。

子ども達を見ていてうらやましいなぁ、と思うことの一つが、初めましての多さ。おどろきやどきどきやわくわくが詰まったはじめの一歩。なんでも最初は初体験なんだけど、毎日が初体験だったあの頃と比べると格段に初体験が減っている。これでは日々がぼんやりするのも仕方がない。

そんな私にも、昨日久しぶりに初体験があった。
とある用事で来年のお雛祭りにお茶を振る舞う予定が出来たので、1年半前からたまーに通っていたお茶のお稽古に本気を出した。といってもお稽古は月に1度あるかないか。それまではぷらっと行ってはみなさんの美しい所作をステキだなー、と眺め、美味しいお菓子とお抹茶でうれしーたのしーしあわせー、みたいな感じだったのですが。本気を出したのは先月のこと。ここ数日で動画を見ては脳内でコソ練して、ほとんどぶっつけ本番でみなさんの前でお茶を点てるという無茶な経験をした。

いやー。
なんというか。
いいねー。

こんなに集中して、頭の中身を総動員したのは久しぶりだった。
準備しているときのそわそわした気持ち、いざ本番の注ぎ込み方、終わったあとの安堵と達成感。お茶のセレモニーのぴりっとした雰囲気と相まって、絶頂そのものの初体験でした。

昨日の初体験は、私なりのスタンスで、これからもお茶の世界を学んでいきたいとつながった瞬間だった。これ、良い初体験だね、とても。そんな私を温かく見守ってくれたお仲間に感謝だわ。きっと抱腹絶倒したいところをこらえてにこにこつきあってくれたんだろうなー。いい人達だなー。

今まで知らなかった和室の使い方やちょっとしたお作法なども、知識として知れて良かったことばかり。次回までにもうちょっとまともに振る舞えるようにやったるわー!とやる気前向きな気分。

初体験、多分ずっと忘れられない良い思い出。ありがとう。

関係ないけど、最近とても役に立っているのが、お茶のお稽古で「重そうなものは軽く、軽いものは重そうに扱うと良いよー」と教えてもらったこと。
これ、すべての所作が美しく見えます。
おすすめ!

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