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マルチ勧誘回想録1: 勧誘の前兆

前回の「noteを始めた理由」では、何をどこから書こうか考えました。今回は、マルチ商法に勧誘される前兆について書きたいとおもいます。  

元交際相手によるマルチ商法の勧誘から、お別れの流れを書くにあたって「今思えばあれはヤバい兆候だったなぁ」と思うことには、アイコンで印をつけることにしました。

🚩=マルチ商法に取り込まれる兆候
🏴=モラルハラスメントの兆候

当時の自分の状況

10年ほど前になりますが、マルチ商法に勧誘され、勧誘者に交際を申し込まれた時の状況をざっと記載します。

・会社を辞めようとしていた
・過酷な労働環境により、睡眠障害を発症
・20代、恋人無し、家族と同居
・定期的に連絡を取る友人は片手で数えられるほど
・マルチ商法とねずみ講という単語しか知らなかった

1日14時間以上の勤務が常態化していた職場に勤務しており、体調を崩していました。残業代は出ず、収入も働きに全く見合っていないことを非常に不満に思っていたのを今でも覚えています。
日常生活のことも何もできず「給料が減ってもいいから、勤務時間を少なくしてくれ」「ケガでもすれば仕事を休めるか?」などと思い詰めていました。
幸いなことに、退職届を出す頃には次の仕事が決まっていました。非正規雇用のアルバイトではありましたが、時間の融通が利き、体調を見ながらコツコツ頑張れる場所が見つかったことに、心の底からホッとしていました。
その時の謙虚な気持ちをずっと忘れずにいられたら、その後の展開は違っていたかもしれません。

元同級生からの連絡

当時利用していたSNSのアカウントでは、リアルでつながりのある者同士で繋がっていました。

在職中は苦しい状況を頻繁に吐き出していました。それを観ていた比較的仲の良かった元同級生から、退職が決まった時期に「力になりたい」というDMが来ました。それがのちに交際することになる、勧誘者Mです。
DMの後に電話で互いの近況報告をしていたら、勧誘者Mが "仲間" と一緒にビジネスをしていることを知りました。「ゲーム会をその仲間たちとやるから来てみてよ。きっとパイナップル担当大臣の役に立つよ」と誘われました。
落胆していた自分に、Mの励ましの言葉がどんなに染みたことでしょう。無知な私は、救われたような気持ちだったと思います。
しかし、記事の最後でまとめますが、この時点でマルチ商法に勧誘される兆候がいくつも出ていました。

突然連絡を寄越す人の目的とは

余談ですが今までの人生で、しばらく会っていない知人から突然連絡が来たことが何度かあります。相手の目的は、大体以下のどれかに分類されます。

A. 結婚の報告
B. 特定の立候補者への投票のお願い
C. 保険そのほか金融商品の営業
D. マルチ商法の勧誘

結婚の報告は良いですね。しかしそれ以外は今の自分であれば、その話題になった瞬間に問答無用で会話終了です!

保険営業とマルチ商法の勧誘は、同窓会や合コンなどのパーティーが連絡先の交換・勧誘の入り口になるケースも多く、商品はさておき、プライベートの人脈も利用して売り込む所が似てるな…というのが率直な感想です。
また、自分は経験がないのですが、人によっては「カルト団体への勧誘」が上記に加わる場合もあるようです。

「B」「C」「D」の知人たちの意図には「思い出をダシに何らかの目的を達成しよう」という共通点があるように思います。
正常な判断力があれば、それを察知できるはずなのですが…まずは思い出話で相手の心を開かせることも、テクニックの内だと考えて良いと思います。
商品の売り込みや、勧誘の話題が持ち上がったら「自分は気分を乗せられていないか?」と自問してみると判断力が働きます。

まとめ:マルチ商法に勧誘される兆候

当時の自分の状況から旧友からのイベントのお誘いまでに、危険信号がいくつも出ていました。

🚩 人生がうまくいってない
🚩 同級生から突然連絡が来る
🚩 何らかのイベントに誘われる
🚩 ビジネスをやっているが詳細は教えてくれない

収入や健康に不安があるとき、落ち込んでいるとき…他の方々のマルチ商法の体験談を読んでいると、こうした精神的に無防備な状況で勧誘を受けているケースが多い印象です。
しばらく会っていない知人からアプローチが来た場合は、以下のようなチェックポイントを設けておくと良いかもしれません。

・今の自分は懐かしい気持ちで高揚してないか
・相手には挨拶、思い出話以外の目的があるか
・ 誘われるイベントやビジネスに具体性はあるか

ビジネスの話をしてきた段階で会社名・団体名、具体的な活動内容を教えてくれない場合は、その後でマルチ商法に誘導される可能性が高いです
詳細を伏せたまま会う約束を取り付けられそうになったら、断る方が安全です。

色々と書いたら長くなってしまいました。
次回は、参加したゲーム会の様子や、その後でどのようにマルチ商法に誘導されたかを思い出しながら書こうと思います。

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