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メッセージ要約 2023.11.26 「主なる神の名を呼ぼう」

○創世記4*17~26

 今日の箇所には二つのグループが登場する。①神なんかいないと神を恐れない人 ②神を信じる敬虔な人 この二つの流れはどこから来たのだろうか。
 アダムとエバからカインとアベルが産まれた。兄のカインは妬みから弟アベルを殺した。神はカインに悔い改めを促したが、彼は認めず反省しなかった。そこで神は彼を園から追い出した。命の保証をしてあげたのに感謝の言葉もなかった。

Ⅰ カインの子孫

 カインはエデンの東に住み、妻との間に子供が生まれた。最初の子を「エノク」(始まり、初めという意味)と名付けた。弟殺しという汚名を過去のものにしたかったからだ。過去の悪事を神の前に悔い改めることなしに新しい出発などできるはずがない。この後、カインの子孫はどんどん悪において巨大化していく。

 孫は「イラデ」…(町の人、都会人)の意 ひ孫は「メフヤエル」…(神が生かして下さる者 不死身の男)の意 次は「メトシャエル」…(神の人、神の男)の意 次は「レメク」…(強い王、王者)の意 ここまで来ると「神なんかいらない。人間の力で生きていくんだ。」という思いが込められている。

Ⅱ レメクという人物

 レメクは筋金入りの無神論者だった。彼は二人の妻を迎えた。結婚制度は神様から始まった一夫一婦制だ。男性と女性は同じ価値を持っていた。ところがレメクは神の定めた制度に反逆した。一夫多妻制だ。さらにこれは女性が持っている尊厳性に対しても大きな傷を与えるものだった。レメクにとって奥さんは単に子供を産む道具、自分の欲望を満たす手段にしか過ぎない。妻の名は「アダ」(装飾の意味)「ツィラ」(影の意味)この二人の妻から三人の子を得た。長兄「ヤバル」は天幕に住む者、家畜を飼う者の先祖となった。弟「ユバル」は竪琴と笛を奏でる者の先祖となった。音楽を楽しむ文明を作り出した。さらに弟「トバル・カイン」は青銅と鉄のあらゆる道具を作る者となった。レメクはこの三人の子によって、莫大な富(家畜)、欲望を満足させる文明、強大な軍事力を持った。正に向かうところ敵なしだ。神なんか必要ない。だから最後に生まれた娘の名は「ナアマ」快楽という意味だ。

「私は一人の男を私が受ける傷のために殺す。・・・・」(23節)この歌は、もし誰か俺を傷つけるような奴がいたら俺は容赦しないぞという意味だ。高慢の極みだ。  

 国連のWHOでは、健康の定義として、肉体的、精神的、社会的に健康であることを掲げている。ところが近年、この三つに加えて「霊的健康」が叫ばれている。健康なスピリット(人間以上の存在を認めて、崇敬の念、感謝の念を持つこと)

Ⅲ セツの家系

 神はカインによって殺されたアベルの代わりに、もう一つ信仰的な流れを作ろうとした。それがアダムとエバの間に与えられた「セツ」だ。(定める、土台)という意味で、信仰の土台を作ろうとしたのだ。そして、セツの子として「エノシュ」が生まれた。(朽ちる人)という意味だ。人間は弱く、はかないもの。だから神に頼ることが必要だ。そういうセツの信仰が表れている。だからセツやエノシュの周りでは、「人々は主の名を呼ぶことを始めた。」(26節)と記されている。彼らは、主は呼べば応えてくださる方だと知っていたのだ。この時代、人類には大きな流れが二つあった。神を神と思わぬカインの流れ、豊かな信仰を持ったセツの流れだ。   
(T・M)

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