Booterpig/数学カフェjr.

首都圏で家庭教師をしながら創作活動も続けています。「初等数学の楽しさ」を感じてもらうべ…

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首都圏で家庭教師をしながら創作活動も続けています。「初等数学の楽しさ」を感じてもらうべく、最新の入試問題等から良問を厳選して、小学生~大人の方々が気楽に取り組めるように紹介していきます。特に高校受験生の息抜き&知識吸収には役立ててもらえると思います。いずれは創作活動の発表も…

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“受験算数”を全ての小学生には勧めない理由

<この問題をパッと解けますか?> 【問題】 Aさんが10歩で歩く距離を、Bさんはいつも8歩で歩きます。 Aさんが625歩進んでから、Bさんが同じ地点からいつもと同じ歩幅で、Aさんの1.5倍の速さで追いかけました。 BさんがAさんに追いつくのは、Bさんが出発してから何歩進んだときですか? 但し、2人はそれぞれ一定の歩幅・速さで、同じルート上を歩くものとします。 「歩幅と歩数」を用いて解く、中学入試においては一般的な分野の問題です。 上位向けの問題ではあるので、苦戦する受験

    • 4桁の整数で“数遊び”!

      小学生までが携帯端末を当たり前のように所持している現在からすると想像もつかないでしょうが、昔のこどもは 「電車の切符に記載されているナンバー」 や 「車両のナンバー」 を使って、ちょっとした遊びをしていました。 そのような遊びがあることを初めて知った時は、何か“知的な香り”に引き込まれた記憶があります。 例えば、非常に簡単な例ではありますが、 「今年の西暦年数“2024”」 は、 「2+0+2=4」 「(2+0)×2=4」 というように、 「数式が成り立つような演算の組み

      • 「代表値」から“理詰め”で絞り込んでいこう!

        最近の入試においては、学習指導要領を反映して、“箱ひげ図”や“四分位数”などの語句を用いた 「“データの活用”分野の出題」 が当たり前のようになってきましたね。 せいぜい“各種代表値”に関する出題だけだった頃に比べると、様々な思考をめぐらす必要があるような内容へとレベルアップしており、 「理詰めの良い練習」 となっているはずです。 入試においては 「“小問集合”の中の1問」 として出題されることが多いため、 「サッと解いて早く大問へと進みたい」 という心理状況で臨むことに

        • 「複雑な立体問題」の取り組み方

          複雑な立体を題材とした問題の場合、 「正しい見取り図が添付されているか否か」 で取り組み易さが大きく異なってきます。 そのような出題をするのは 「国立や難関私立などの難関校」 であることがほとんどなので、添付されているものが 「ミスリードを狙った見取り図」 であることはまずないでしょう。 但し、 「“解き進めにくい方向”からみた見取り図」 を提示してくることは大いにあり得ることで、“至極真っ当”な出題サイドの対応でもあります。 そのような場合、やはり 「“解き進め易い方

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        “受験算数”を全ての小学生には勧めない理由

          「2024都立日比谷/数学」入試問題概観

          都立の進学指導重点校は7校ありますが、代表して 「都立日比谷」 の数学の入試問題について、 「2025年の都立受験生」 に向けて概観を記しておきます。 (※問題はネット等から参照してください。) コロナ禍の状況では、一般入試と歩調を合わせるように、 「疑問を感じるくらいの易化」 が続いていましたが、昨年あたりからようやく本格的に回帰傾向にあり、2024年の内容は、 「新型コロナ禍以前の従来レベル」 に比して、ほぼ違和感を感じないものでした(1問は難問があってもいいとは思いま

          「2024都立日比谷/数学」入試問題概観

          与条件通りの“四面体”をイメージできますか?

          一頃、入試で頻出していた「“四面体”求積問題」。 つまりは 「“三角錐”の体積を求める問題」 なので、 「そんなの簡単!簡単!」 と言っている人の中には、具体的な内容を知らないだけの人がいるかもしれません。 ご存知のように、 「錐体の体積=底面積×高さ×1/3」 となりますが、 「どれも求めにくい設定」 となっており、 「ちょっとした考え方の変換」 が必要になるパターンの問題が頻出していた訳です。 そろそろ復活しそうな気配もあるので、まずは基本的なものを取り上げておきま

          与条件通りの“四面体”をイメージできますか?

          都立・神奈川県立入試/数学(2024)を概観して

          コロナ禍など気にすることもなく、この2年間なぜか“上振れ”した内容で実施されてきた 【神奈川県立入試/数学】 でしたが、2024年の入試問題は 「ほぼ従来通りのレベル」 に戻ってきた感があります。 依然として 「しっかり考えさせる内容」 ではあるものの、幅広い受験生達が立ち向かえるレベルであったと思います。 今年の受験生は、ほぼ通常通りの状況で中3課程を学んできたこともあり、 「平均点も60点くらいまでアップするのでは…」 と予想していましたが、若干上昇したものの、 「5

          都立・神奈川県立入試/数学(2024)を概観して

          じゃんけんは公平な手段?

          “同様に確からしい” 状況をつくりだすために、幅広く普及している手段の一つとして、先日“サイコロ”に関する話題を投稿しました。 他にも、例えば 「公平に人を選ぼう」 とする際に、正に運を天に任せるならば、 「あみだなどの“くじ引き”」 を行って決めるのが妥当でしょう。 しかし、 「多少なりとも準備が必要」 になってくることもあり、 「即時・簡便性の観点」 からよく用いる手段として “じゃんけん” がありますね。 但し、 「統計的に出す手に偏りがある?」 らしいことや、

          じゃんけんは公平な手段?

          大学入学共通テスト/数学Ⅰ・A(2024)について

          2025年実施の出願受付も始まりましたが、2024年1月に実施された 「大学入学共通テスト/数学Ⅰ・A」 について、概観を記しておきます。 全体的な難易度については、よく考えられた適正なレベルだったと思います。 但し、一昨年ほどではありませんが、昨年よりはやや取り組みにくくなっている印象です(内容的な難易度云々ではなく、とにかく時間が足りなくて苦労したのではないかと…)。 平均点からもそれは読み取れ、 「37.96点→55.65点→51.38点」 と推移してきています。

          大学入学共通テスト/数学Ⅰ・A(2024)について

          サイコロは何種類?

          まずは、誰もが身近に接したことのあるものに関する問題にしましょう。 サイコロといえば、 「立方体の六面に1~6の数字が割り振られている」 ものをイメージしますね。 そして、 「数字の割り振り方のルール」 としては、 「対面同士の数字の和が7」 となるようになっていますね。 ここまでは、皆さんが知っていることだと思いますが、では、 「数字の割り振り方は何通りあるか?」 ということを考えたことがあるでしょうか。 私は漠然と 「何種類かあるだろうな…」 とは思っていたものの

          サイコロは何種類?

          はじめてのnote / 数学カフェjr.

          はじめに 数学と聞いただけで、好き嫌いがはっきり分かれてしまうかもしれませんが、 「物事を論理立てて考える」 ことは、皆さんが生活していく中で普通に行っていることであり、その 「学び始めの教科こそが数学」 でしたね。 脳科学的には、色々と考えた末に 「なるほど!」 と感じると、“脳が喜ぶ”ような状況となるのですが、その検証は皆さんの記憶を遡るまでもないと思います。 そのような体験を、数学を学び進める過程でいくつも積み重ねられるのですが、 「○○○○までに□□□を学ばせる

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