2020年九州旅行その1 知覧
2020年12月11日から3連休で九州旅行を敢行しました。
GOTOトラベルについてさきほど延期が発表されましたが、感染対策さえしっかりやっていけばさほど危険とは個人的には思いません(多種多様な意見はあると思いますが、私は外国人受け入れ緩和やGOTOイートのほうがよほど影響が大きいと思います)。
で、初日は鹿児島。新幹線1本で鹿児島中央まで。そこから特急「いぶすきのたまて箱」で喜入へ。
・・・ん、喜入? 途中下車? そうです。まずは何をおいても「知覧特攻平和会館」へ行きたかったので。ご先祖様への感謝を示しに行くのは個人的には日本人の義務だと思っております。
むろん感傷に浸るばかりではだめで、うちの奥さんが言うように「ある種の洗脳でそう思わされていた」という一面もあるであろうことは認めますが。
私「たしかに当時も本心は嫌だけどという人もいただろうし、本心から国を憂えた人もいただろう。それでも、俺らだって自由意志だと思っているだけで『洗脳されてない』なんて証明は悪魔の証明になっちまうからできないんだ。ただ、結果は万全とは言えずとも、多くの若人が文字通り命がけで日本という国を守ろうとしてくれた事実に対しては『ありがとうございます』としか言えないよ。俺ら末裔ができるのはご先祖様の思いを引き継ぎ、次につなぐことだろう」
奥さんが「自爆テロと何が違うのか」という命題を言ってくれたので答えました。
私「まず攻撃目標が違う。非武装で敵意を持たない一般人相手と武装して殺意も持っている軍人相手の戦闘行為の差。また場所も一般の生活の場所と戦場という違い。実行者も一般人と軍人で違う。『いつ』『どこで』『誰が』『誰に』の全部が違う。テロ行為と戦時行為では大きく違うんだ。」
前半は涙腺が緩むのを抑えるのに苦労しましたが、後半は「泣いてる場合じゃねぇな」と思いなおしました。私が知覧で学んだのは「戦争は最大限避けるべき。それ以上に相手に全部屈して、侵略や略奪をほしいままに許すのも絶対に違う」ということです。ご先祖が文字通り命を賭して守ったものを末裔の我々が命惜しさに相手に差し出すというのではご先祖様も浮かばれません。
優しいだけじゃ守れないものがあります。命を懸けてでも守るべきものがあります。そしてそのために命を懸けられるなら、それはある種幸せなことなのでしょう。あまり自己陶酔にばかり走ってもいけませんが、バランスが実に難しい。
CIA(内部監査人)や行政書士資格から「ルールについて」、将棋の趣味から「格上との戦い方」に特化して思考を掘り下げている人間です。