逃亡と転進の違い

題は太平洋戦争の時の大本営発表で使われた表現だが。

その手の書籍には「今、目前にある事をしっかりとやりとげろ」などと言われたり、書かれたりしているが疑問に持っている。

衆に優れ、万能に能力を発揮するマルチタレントも幾人かは存じている。だが、少なくとも私自身は得手不得手がはっきりしている人間だと思っている。

「目前の事をやりとげられない人間が他に行って成功するわけがない」「嫌だからと逃げるな」「逃げるような気構えでは他でも通用しない」

ということなのだろう。

たしかに目標を定めず場当たり的な思いつきで右往左往していては大事をなすことはできないだろう。だが、不利な戦場に敢えてとどまり続ける意味は考える必要がある。

メンタルディフェンス能力は楽観思考と悲観思考のバランス、価値観、広い視野、無責任感に由来する。

相手との価値観の違いを認め、過酷な状況でも笑いを探し、身の安全のためには無責任でも逃げだし、世界を見れば上には上、下には下がいる事を理解し、宇宙的規模と比べればほとんどのことは些細な問題だ。自己「焦点」的な犯罪者、わがままな人間ほど彼らにとって自分=世界であるがために配慮に欠け、全てを大問題にとらえすぎる。

結論としては「そりゃ、単なる逃亡だけではだめだが、最終目標達成を考えたすえの転進であればアリだろう。目的と手段を混同するミスはしょっちゅうしてしまうから注意が必要だ。

苦手な戦場を「目標」として設定した場合はやりとげねばならないが、目標設定の妥当性は考える必要がある。苦手な戦場が「手段」だとしたら、なんら躊躇なく戦場を変えてしまうべきだ。手段は成功確率が高いものほど優れていると言える。

文字どおり、逃亡は『逃げると亡くす』、転進は『転がりつつも進む』と捉えることができるかもしれませんね。

不利な状況を打破する為には、必ずしも真っ向勝負が『美しい』わけではないと思っています。
一般論として真っ向勝負で不利な戦場を突破するのは美談になるかも知れませんが、僕的には『嘘でしょ(笑)』です(笑)

それが出来れば苦労はしない。
臨機応変に局面ごとに思考し、その時に考えた結論を信じるしかないと思います。(まさしく将棋)

自分が完璧な人間とは思わない事が不利な戦場を切り抜けるコツかも知れませんね。(*^□^*)

CIA(内部監査人)や行政書士資格から「ルールについて」、将棋の趣味から「格上との戦い方」に特化して思考を掘り下げている人間です。